生活情報やコラムを取り込み

「信頼できる情報を配信」、毎日jpが10月オープン

2007/09/18

mainichi01.jpg 毎日新聞社常務取締役主筆 朝比奈 豊氏

 「MSNとの(ニュース配信事業での協業をした)3年間で多くを学び、手応えを感じた。ネット上には情報が氾濫(はんらん)しているが、求められているのは信頼できる情報だ」。9月18日、東京・竹橋にある本社で会見した毎日新聞社常務取締役主筆 朝比奈 豊氏は、新サイトへの意気込みをそう語った。

 10月1日、毎日新聞社は新たなWebサイト「毎日jp」(http://mainichi.jp)をオープンする。2004年4月から3年半近くにわたって協業してきたマイクロソフトとは9月いっぱいで袂を分かつ。10月1日からは、マイクロソフトは産経新聞グループと業務提携し「MSN産経ニュース」を開設する。現在、「MSN毎日インタラクティブ」は月間3〜4億ページビューと新聞社系ニュースサイトとしてはナンバーワンの地位を築いてきたが、有力ポータルサイトから離れ、毎日新聞は独り立ちできるのか。

 「われわれはマイクロソフトが用意した玄関でやってきた。いったんはページビューも2億程度まで落ち込むかもしれない。しかし、2年で元の4億、3年後にはそれ以上を目指す」(常務執行役員デジタルメディア局長 長谷川篤氏)。

All Aboutと提携で生活情報を充実

 新サイトでは「生活情報を十分に配信できていない」(毎日新聞デジタル 代表取締役社長 荒井健治氏)との反省から、総合情報サイト「All About」を運営するオールアバウトと提携し、生活関連情報も積極的に配信する。「社会、経済、政治といった記事分類をやめて、ニュース、エンターテイメント、ライフスタイルという3つのカテゴリー分けにした」(荒井氏)。映画、音楽、マンガ、書道、住宅などで外部ライターによるコラムも増やす。

 オールアバウト 代表取締役社長兼CEOの江幡哲也氏によれば、2001年に161人の専門家による執筆でスタートしたAll Aboutの月間ユニーク訪問ユーザー数は1600万人。オールアバウトと毎日新聞の協業はコンテンツにとどまらない。「現在、新しい広告の手法が求められている」(江幡氏)ため、今後は両社で新たな広告商品の開発も行っていく。オールアバウトは記事の体裁をした「編集型広告」でノウハウを持つ。

 毎日jpは、オールアバウトのほか、株、就職・転職、恋愛、書籍、クルマ、住宅などの各分野で、外部のWebサービスを取り込む。例えば、就職・転職情報では毎日コミュニケーションズ、住宅情報ならアットホームのように、すでに情報提供を行うサイトと提携する。

来年3月までにパーソナライズ機能も

 新サイト開発の第3フェーズ完了予定の2008年3月には、ユーザー別のカスタマイズ機能を入れ、「エンタメ好きな人にはエンタメから開けるようにする」(長谷川氏)。

 パーソナライズの機能は第3フェイズでの発表となるが、10月のスタート時点でも、ヤフーのソーシャルブックマーク「Yahoo!ブックマーク」、RSS配信、ブログパーツの提供、写真検索機能などを盛り込んだ。ネットへの対応が遅れていたとの反省からブロガーの意見も取り込む。アルファブロガーやネットジャーナリストに助言や参加協力を仰ぐほか、幅広いジャンルからお勧めブログを特設ページで紹介していく。「30数年前に第三者委員会を作ったり、さまざまな意見を載せるなど、フォーラムのように論争のある新聞、開かれた新聞として読者の支持を得てきた。インターネットで、さらにオープンなサイトを展開していく」(長谷川氏)。

(@IT 西村賢)

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