ユーザーIDに従業員番号などを利用
富士通、「端末種別超えた」リモートアクセスサービス
2009/04/20
富士通は4月20日、モバイル端末からの社内アクセスで、端末種別を超えた共通の環境を実現する企業向けリモートアクセスサービス「FENICS II ユニバーサルコネクト」を販売開始すると発表した。PCと携帯電話の認証を共通化、さらに利用者と利用者権限の「見える化」を図ったのが特徴。
新サービスの主な機能は以下の3つ。
・リモートアクセスサービス
・モバイルコンテンツ変換サービス
・ユニバーサルコネクト(基本サービス)
リモートアクセスサービスは、ネットワーク利用者がノートPCや携帯電話、スマートフォンといったモバイル端末から社内ネットワークに接続できるようにする。PCはSSL VPN、携帯電話の場合は携帯電話事業者と富士通、企業ネットワークを閉域網で接続する。企業が自社でリモートアクセス環境を構築するより安価にできる。
IDとパスワードによる利用者の認証だけでなく、ID、利用端末、使用環境を組み合わせて認証するオプションも提供する。NTTドコモやKDDI、イー・モバイル、ウィルコムなどに加え、次世代通信技術のWiMAXにも対応予定という。
モバイルコンテンツ変換サービスは、PC向けに作られた社内業務用Webページを、携帯ブラウザの種別に合わせて自動変換する。
ユニバーサルコネクトは上記2つを支えるサービス。利用者の権限ごとにアクセス制限をかけることができる。従業員番号など、企業として認識しやすい体系をユーザーIDとして用いることができるため、内部統制・コンプライアンスの観点からの権限管理や監視が容易になり、「見える化」を促進できるという。また企業の社内管理者はWebポータルを用い、リモートアクセス用IDの登録・削除などの管理を素早く行うことができる。
富士通の試算では、リモートアクセス環境を自社で構築した場合と比べ、初期費用を約25%、月ごとの運営費用を約40%削減できるとしている。
新サービスは6月下旬から10月中旬にかけて順次提供を開始する。価格は個別見積もりだが、携帯500台からのリモートアクセス+モバイルコンテンツ変換サービスで、1IDにつき月額4000円から。
富士通は、ネットワーク回線・ハードウェア・ソフトウェアを合わせたネットワークサービス全体で、今後2年間に2000億円以上の売り上げを目指すとしている。
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