2012年には「7750 SR」向けラインカードに搭載

400GbEもにらんだアルカテル・ルーセントの新チップ

2011/07/07

 日本アルカテル・ルーセントは7月7日、通信事業者向けコアルータへの搭載を予定している新チップ「FP3(Flex Path 3)」に関する説明会を開催した。同社独自開発のネットワークプロセッサの3世代目に当たり、400Gbpsの速度を実現するという。

 アルカテル・ルーセントは通信事業者向けに、マルチサービスエッジルータ「7750 SR」を提供している。FP3は、この7750 SRがサポートするラインカードに搭載予定だ。価格などは未定だが、2012年中に、「100ギガビットイーサネット(GbE)×2ポート」「40GbE×6ポート」「10GbE×20ポート」という、FP3搭載のラインカード3種類を提供する予定だ。将来的には、1つのラインカードに複数のFP3を搭載することで、400GbEのインターフェイスにも対応可能になるという。

 FP3は40ナノメートルのプロセスで製造された、288コアのネットワークプロセッサだ。多くのコアを搭載して並列することで性能を高めている。ハードウェア的に機能を焼き込むASICとは異なり、単に高速なだけではなく、さまざまなサービスやプロトコルを収容できる拡張性も備えていることが特徴という。

 日本アルカテル・ルーセントの代表取締役社長、マーティン・ジョーディ氏は、モバイル端末の普及やアプリケーションの多様化などによって、ネットワークにはより多くのキャパシティが求められていると指摘。FP3は、そうしたデータの増加に対応し、「ネットワークのボトルネックを解消する」(ジョーディ氏)。消費電力も前世代のFP2に比べ約50%削減できており、その意味からも「適切なタイミングでFP3を発表できた」と述べた。

(@IT 高橋睦美)

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