[Analysis]

Webサイトの性能把握が重要に

2002/04/05

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 BtoB、ECなどに代表されるように、企業のビジネスはオンラインに移行しつつあり、企業活動にとってWebサイトの占める重要性は、ビジネスの面でも、マーケティングの面でも、高くなってきた。Webサイトは企業情報を提供する単なる“ホームページ”から、予約や購入などの機能、パートナーや会員向けのページなどを複合した企業の顔となった。

 このように、Webサイトの位置付けが大きくなるとシステムダウンは許されない。そこで注目が集まっているのが、テストツールなどWebサイトのパフォーマンス管理だ。

 現在、Webサイトのパフォーマンス管理という分野では、事前のテスト、稼働中のモニタリングと大きく2種類の製品がある。これらのツールを導入するメリットは、自社のWebシステムの負荷を事前に把握し、安全な運用を実現できること。これは、潜在ビジネスのチャンスを失わないということでもあり、リスク回避ともいえる。また、専門のコンサルタントと比べると安いコストでボトルネックを発見、解消できると言われている。

 この市場自体は1990年代後半から成立していたが、日本では事前に行うという特性からもテストの重要性やメリットに関する認識が薄く、導入する企業は少なかった。だが、昨年ごろから、外資系専業ベンダの日本市場への本格進出が増えて製品やサービスがそろったことから、認知されつつあるようだ。

 また、米国の事例に多いのが、既存システムの見直しに用いるケース。既存の部品を組み合わせていかにパフォーマンスを上げていくかを測定でき、余計なIT投資を控えられるという効果を生んでいる。そのほか、大量のデータを処理しなければならないネットワーク機器ベンダや通信事業者などの需要も多いという。

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