[Analysis]

2004年は開発ツール進化の年か

2004/01/06

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 開発ツールにとって、2003年が新たな進化の端緒だったとすれば、2004年はその進化の速度が加速する年になるかもしれない。

 EclipseがJ2EE向け統合開発環境(IDE)に及ぼした影響は、IBM、ボーランド、BEA……といった開発ツールを提供するベンダの製品戦略に少なからず影響を及ぼしたことからも、甚大であったといえる。ただし、Eclipseはどちらかといえば、コードセントリックな開発者に対する影響が大きかった。

 サン・マイクロシステムズが発表したJava Server Faces(JSF)は、開発環境面で、J2EEが.NETに遅れをとっていたといわれるインターフェイス重視の開発、およびビジュアル開発ツールの提供という側面の強化を打ち出したものだった。2003年12月にIBMがJSFを採用した開発ツールを発表し、年内ギリギリにリリースのタイミングをすべりこませた。2004年には同社の競合ベンダからJSF採用開発ツールがぞくぞく登場することになるだろう。

 Visual Studioの次期バージョン「Whidbey(コードネーム)」のリリースを控えるマイクロソフトは、2004年も独自路線で.NET開発者にアピールするツールを提供していく。同社の開発ツール戦略は、OS、データベース、アプリケーションソフト……などなど、ありとあらゆるソフトウェアが密接に連携したうえで語られるべきものであり、その全貌が現れ始めるのが2004年ということになる。

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