[コラム:Spencer F. Katt]
ゲイツのお金でMacを学ぶ

2002/9/14


 悪ガキだった吾輩の小学校時代の思い出といえば、先生に首根っこを捕まえられて、黒板拭きの代わりにされたことくらいだが、メイン州では今後2年間に州内の小学校に3万6000台のiBookを配布する計画だ。同州の7年生と8年生の全員に、アップルのノートが支給されるという。

 吾輩はアンガス・キング州知事の声明を読んで、腹を抱えて笑ってしまった。最高の皮肉とはこのことだな。州知事によると、生徒にパソコンを教える先生には、Macを利用するために必要なトレーニングを実施するという。で、その経費は、ビル&マリンダ・ゲイツ基金から拠出されるのである。

 おいおい、それじゃ、まるでフォードの金で、フォルックスワーゲンの運転を教えるようなものじゃないか……。

 それはさておき、プレグリン・システムは過去3年間にさかのぼって、決算をやり直すらしい。が、ウワサによると、どうやらこのソフト会社、近く身売りされるもようだ。ある筋の話では、BMCソフトウェアが買収に乗り気だという。
 
 吾輩の友人は、同社からレメディー部門がスピンオフするのではないか、と予測する。プレグリンは昨年8月にレメディーを買収したが、今年5月から独立事業部として経営している。

 プレグリンは昨年、チボリからService Desk製品ラインを1億500万ドル(キャッシュと株式)で買い取ったものの、先月末、米証券取引委員会(SEC)への定期報告書を提出しなかったことから、ナスダック上場廃止が決まったそうだ。

 話は変わるが、プラムツリー・ソフトウェアの経営陣は投資銀行サッター・キャピタル・マネジメントからの買収の申し出に、ちょっと興奮したかもしれない。アナリストから「底値買い専門」と揶揄(やゆ)されるサッターだが、それでも同社が提示した1株5ドルの買収金額は、プラムツリーのその日の終値の8割増だったからだ。とはいえ、3カ月前のIPOでは8.50ドルの高値を付けたんだけどね……。

 買収の動きが市場に伝わると、プラムツリーの株価は4ドル台に上昇したが、その後すぐに3.50ドルまで急落した。おそらく投資家たちはサッターのWebページにアクセスし、「このサイトは現在工事中です」という表示を見て冷や汗を流したに違いないね。

 ちなみに、サッターの投資ファンド「Sutter Opportunity Fund 2」が最近検討した投資案件は、まったく価値のないワールドコム株の買い入れだったとか……。

 フランスのBVRPソフトウェアは、創業者の名前にちなんだブランド名が米国市場では混乱を招く可能性があることに、ようやく気がついたようだ。BVRP米国支社の社長ボブ・ラングは、「バープ(Burp)ソフトウェアとの間で合意に達した。われわれは名称を変更する」としている。

*Spencer F. Kattのコラムは毎週末更新予定です

[英文記事]
How Life Should Be: Using Gates' Money to Learn Mac

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