本サイトの別稿でも述べているとおり、ある程度の規模を持ったネットワークを効率よく管理・運用するには、ディレクトリ・サービスは欠かせない存在である。そのため、Windows 2000 Server（Advanced Server）には、Active Directoryと呼ばれるディレクトリ・サービスが標準で組み込まれた。しかし、従来から第一線でネットワークの管理・運用を行ってきた管理者でもなければ、Active Directoryの必然性や、これを導入することによって得られるメリット、現環境からの具体的な移行方法とそのコストなどは実感としては分かりにくいだろう。このような読者に対し本書では、Active Directoryの技術的背景や位置づけ、今後の動向などから始め、Active Directoryの導入法や現環境からの移行法などを分かりやすくまとめている。Windows ネットワークやインターネット／イントラネットなどに関する基本的な知識は前提となるが、ディレクトリ・サービスや、その1つであるActive Directoryに関して一から学びたいと思っているIT管理者にはお勧めできる一冊である。

「Book Review」

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