Windows 2000 Professional版のResource Kit。Server版とは異なり、こちらは1冊の書籍＋付録CD-ROMだが、書籍は1800ページ近いボリュームがある。Server版同様、日本語版は、日経BPソフトプレスより、2000年6月に発売される予定である。

　内部では、Windows 2000 Professionalの概要から始まり、Windows 2000 Professionalのインストール方法、Windows 2000 Serverなどによるネットワーク環境下でのWindows 2000 Professionalクライアントのセットアップ法、各種システム設定やユーザー管理、デスクトップのカスタマイズ、デバイスの取り扱い方法、ストレージ管理、ネットワーク管理、性能測定やトラブルシューティングまで、Windows 2000 Professionalの内部構成などを踏まえながら、詳細に解説している。読者がIT管理者なら、Server版とセットにして1冊は手元に置いておきたい。またクライアント・ユーザーであっても、Windows 2000 Professionalを一歩踏み込んで活用したいと考えているパワー・ユーザーなら、持っていて損はないだろう。

　付録CD-ROMには、Server版Resource Kitの付録CD-ROMに含まれるツール群のうち、Active Directory用の管理ツールなど、Windows 2000 Serverに特化されたものを除いたサブセット版が収録されている。ただしサブセット版といっても、クライアントとして利用する際のWindows 2000に適用できるツールはほとんどが提供されている。

　従来より、Resource Kitの付録CD-ROMには、書籍に記述されたすべてのドキュメントがヘルプなどの形式で収録されていたのだが、今回のProfessional版に限っては、どこを探してもドキュメントは収録されていなかった（Server版はすべてのドキュメントがCD-ROMに収録され提供されている）。時間的に間に合わなかったのかどうか、理由は不明だが、検索性では圧倒的にヘルプ形式が有利なので、残念である。どうしてもヘルプ版が必要というユーザーは、Microsoft Developer Networkや、TechNetなどの情報提供サービスに加入する必要があるだろう（ただしこの原稿を執筆している2000年2月末時点では、最新版のTechNet CD-ROM（2000年2月版）を見ても、Server版のデータのみ収録されていた）。

「Book Review」