[モバイル・コンテンツ・フォーラム総会開催]
「技術よりユーザーニーズ重視のコンテンツを」とiモード夏野氏

2001/11/22

 11月20日、携帯電話をはじめとするモバイルコンテンツの関連企業が参加するNPO(任意団体)であるモバイル・コンテンツ・フォーラム(MFC)の総会が行なわれた。それに伴い記念セミナーが行われ、NTTドコモ iモード企画部長 夏野剛氏は「iモード・ストラテジー・アドバンス―進化し続ける世界最大のケータイプラットフォーム―」と題して講演を行った。

iモード企画部長 夏野剛氏

 夏野氏は、「携帯電話で使えるテクノロジは色々出てくるが、携帯電話自身の大きさは手のひらサイズであることに変わりはない。これからは、テクノロジーが出たからそれを携帯電話に搭載するのではなく、何がマーケットとして受け入れられるのかを考える時期にきている」と述べた。

 iモードのユーザー数は、サービス開始から2年9カ月間で2902万8824人(11/18現在)に達し、ドコモのポータルサイトに登録されている提携企業は1971社、2875サイト、そしていわゆる“勝手サイト”は5万772サイトという。同氏はこれらの数字を示しながら、これは「HTMLやJavaといったオープンなデファクト・スタンダード技術を取り入れ、ドコモのポータルサイトとは関係なく使えるようにしたため、コンテンツプロバイダが集まり、そしてコンテンツが集まったからユーザーが集まってくるというポジティブフィードバックによるものだ。iモードはNTTドコモの根幹ビジネスに育った」と説明した。

 同氏は続けて、「iモードユーザーの50.2%が、有料サイトを見ていて、その数は一人当たり2.4サイト。これは、あくまでもドコモが代金徴収代行をしている有料サイトで一般のeコマースサイトは含まれておらず、有料コンテンツ市場は、この9月で69億円規模にまで成長している」と分析する。

 さらに、日本の携帯電話市場が世界をリードしている現状については、「バリューチェーン」によるものだと繰り返し語り、端末の機能、ネットワークの機能、インターネットコンテンツなどすべてをドコモがリスクを負いながらコーディネイトしていくことで、このバリューチェーンを構築したことを強調した。

 FOMAに関しては、エリアを広げることが最重要課題であり、2004年3月までに今のPDCと同じエリアをカバーする予定であることを明らかにした。ユーザー数については、2003年3月までに200万人、2004年3月までに600万人が目標とした。

 「今後も携帯電話を使って便利な空間を作っていく。既存の技術でできることは既存の技術のみでやり、新しいテクノロジはより便利になるように取り入れていく。例えば、コカ・コーラと共同で行っているCmode(シーモ)でも、iモード対応の携帯であれば利用可能だ」と述べた。

(編集局 松山雅明)

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NTTドコモのCmode"(シーモード)実証 実験を開始の発表資料

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