ホリエモン、月額525円で公衆無線LANサービスに殴りこみ!

2005/6/16

 ライブドアは6月15日、東京山手線圏内のほぼ全域において、月額525円(税込み)の公衆無線LAN接続サービス「D-cubic」を開始すると発表した。まずは7月より、東京の新宿と六本木近辺で無償試験サービスを開始し、本サービスは山手線圏内に拡大して10月に開始する予定だ。ライブドア 代表取締役社長兼最高経営責任者 堀江貴文氏は、「4年前にソフトバンクの孫氏が日本のブロードバンドに改革を起こしてから、同様の改革を公衆無線LANにおいてもどこかが始めると思っていたが、どこも始めなかったので当社が提供する。このインフラは、これまでのインターネットビジネスを根本から変えてしまうかもしれない魅力を秘めている」と抱負を語った。

前列左から、トレンドマイクロ 執行役員 大三川彰彦氏、パワードコム 社長 中根滋氏、ライブドア 社長 堀江貴文氏、フジテレビジョン 取締役 山田良明氏、日本IBM 常務執行役員 堀田一芙氏
後列左から、グローバルアクセス 代表取締役 山本節夫氏、アジア・ネットコム・ジャパン 会長 岡田智雄氏、アセロス・コミュニケーションズ 代表取締役 大澤智喜氏、京セラコミュニケーションシステム 取締役 黒瀬善仁氏

 D-cubicは既存の電柱を中心に独自のアクセスポイントを設置し、ユーザーに対して公衆無線LANを提供するサービス。6月よりアクセスポイントの設置を開始し、7月からは新宿と六本木周辺で無償の試験サービスを開始。10月までに都内の2200個所にアクセスポイントを設置し、山手線圏内の約80%をカバーした本サービスを開始する予定だ。現在の予定では、2006年3月までに6200個所にアクセスポイントを拡大して東京23区内で、2006年12月までには6万個所に拡大して1都8県、2007年12月までに全国主要都市へサービス提供地域を拡大する予定。堀江氏によると、初期投資は7億円程度であり、全国展開時での設備投資金額は100億〜150億円程度を予想しているという。

電柱に設置する独自のアクセスポイント。ライブドアのロゴが目立つ。7月以降都内の電柱で見られるかもしれない
  堀江氏はD-cubicの特徴として、「カバーエリア、低料金、接続速度」の3点を挙げた。1点目のカバーエリアは「ユーザーが最も気にするポイント」(堀江氏)という。この点、D-cubicでは2200個所にアクセスポイントを設置することで山の手線内の80%をカバーできると指摘。月額525円の料金は、他社の公衆無線LANサービスが1600円程度であることから約3分の1を実現しているとしている。この月額料金には、ライブドアが担当するプロバイダ料金も含まれている。また、2.4GHz帯を利用した802.11b/gを採用したことから、接続速度も最大54Mbpsを実現したという。同氏は今回のサービスで一番苦労した点として「電柱に設置するということで、全天候型のアクセスポイントを用意しなければならなかった点だ。どんな天候でも耐えられて故障しない堅牢性が必要だった」と説明した。

 堀江氏は、アクセスポイントの設置分布の例として六本木の地図を表示。六本木交差点を中心とした横800メートル×縦600メートルの地域では、16個所のアクセスポイントを設置する予定だという。また、1個所のアクセスポイントで30人までアクセスが可能だと説明した。セキュリティ面では、SSID(Service Set ID)とWEPに対応。今後はIEEE802.1x認証にも対応予定だとしている。

 また、livedoor IDを持つユーザーであれば、アクセス認証時にlivedoor IDを入力することで、「livedoor Blog」や「livedoor グルメ」といったライブドア内のコンテンツであれば無料で閲覧可能だ。ただし、この場合はインターネットのサイト情報は見ることができない。

フジテレビ山田氏(右)と共同で今後の計画を語る堀江氏(左)。今回のサービスは、業務提携の第一歩だという
 D-cubicの協力企業であるパワードコムの代表取締役社長兼CEO 中根滋氏は、「電柱・光ファイバ・無線LANというポイント聞いた瞬間、当社が手伝えると感じた。このサービスを当社の顧客4000社に推奨していくほか、PLC(電力線通信)の認可が下りた際にはサービスを共に提供したいとも考えている。広域の公衆無線LANインフラの登場により、プッシュ型サービスのバックボーンが完成したともいえるだろう」と今後の抱負や期待を語った。

 また、フジテレビジョン 取締役 編成制作局長 山田良明氏は、「5月にライブドアと設立した業務提携推進委員会において、共同で検討してきた。当社が進めているオンデマンド配信サービスなどで協力できると考えている。具体的には、記者が書いたレポートをこのインフラを利用して本社サーバに送信したり、一定の帯域保証をしてもらって中継車の代わりにこのインフラを利用したりといった使用例も将来的には考えられるのではないか」と説明した。

 日本IBM 常務執行役員 ゼネラルビジネス事業担当 堀田一芙氏は、「当社は、すでにライブドアポータルやぽすれん、会員管理システムなどでライブドアのシステムに協力してきた。今回のサービスでは認証システムなどで協力する。このサービスによって、例えば施工中の建築現場の動画をライブ配信するといった使い方もできるだろう。今後さまざまなビジネスを提案していきたい」と抱負を語った。

 最後に堀江氏は、「当面の目標は、10万人から20万人の間の15万人程度だ。その後、100万人まで会員を増やしていきたいという野望もある。このサービスによって、いままでなかった“屋外におけるブロードバンド”を提供していきたい」と目標と抱負を示した。

(@IT 大津心)

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