NTTデータがCapgeminiと提携、再編続くITサービス業界
2005/7/20
NTTデータはフランスに本社があるITサービス企業、Capgeminiとグローバルで提携、Capgemini日本法人の株式の95%を取得して、子会社化すると7月19日に発表した。提携によって、NTTデータの顧客が欧米、アジアに進出する際、Capgeminiの優先的なサポートを受けられるようになり、顧客のグローバルサポートが可能になる。「製造業を中心に海外展開する顧客のニーズに従来は十分に応えられなかった。しかし、Capgeminiとの提携で自信を持って応えることができるようになる」(NTTデータ 代表取締役副社長執行役員 山下徹氏)。
NTTデータは、Capgeminiの日本法人、日本キャップジェミニの株式取得と、Capgeminiのノウハウ、メソドロジー、知的財産の利用料として四十数億円をCapgeminiに支払う。日本キャップジェミニの株式譲渡は8月12日の予定で、社名を変更する。
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| 左からCapgeminiのMember Exective Committee ヘンク・ブローダー氏、日本キャップジェミニ 代表取締役会長 印藤公洋氏、NTTデータ 代表取締役副社長執行役員 山下徹氏 |
NTTデータ、Capgeminiの提携は、「日本、欧米における優先的パートナーシップ」で、NTTデータの顧客が欧米に進出する際には、NTTデータがCapgeminiを優先的に紹介する。また、Capgeminiの欧米の顧客が日本に進出する際には、CapgeminiがNTTデータを優先して紹介する。日本キャップジェミニは、業務コンサルティング中心で、システム構築はパートナー企業に任せていた。NTTデータと協力することで、「日本キャップジェミニの顧客に対するフルラインサービスを提供する」(山下氏)。
グローバルサポートの強化はNTTデータの課題だった。製造業や流通業など海外展開を目指す顧客企業は多いが、海外では十分なITサービスを提供できていないという認識。アジア、米国などに拠点を持つが、日系企業の進出が著しい東欧や南米には有力な拠点がなかった。かといって、収益の見通しが不透明な世界各地に自社で事業所を作るのは非現実的。そのため2004年夏からグローバルに提携できるパートナーを探して、「かなりの数の企業を検討してきた」(山下氏)。同じく、グローバル展開を考えて日本でのパートナーを探していたCapgeminiが今年3月、日本キャップジェミニ株の売却をNTTデータに申し出て、今回の提携となった。NTTデータ、Capgeminiともお互いの動きを知らないまま、提携を検討していた形で「まったくの神の偶然だった」(山下氏)。
山下氏は、Capgeminiとの提携で「(グローバルサポートの)かなりの部分を補ってもらうことができる」としていて、両社の協力に自信を見せている。NTTデータが重視したのは、Capgeminiの欧州での存在感だ。日系のメーカーが東欧に新工場を設立する動きがあり、「日本と欧州でぶちぎれのサービスではなく、シームレスなサービスを提供する必要がある。30カ国にサポート拠点を持つCapgeminiに期待したい」(山下氏)。両社はインドのオフショア開発でも協力を検討する。CapgeminiのMember Exective Committee ヘンク・ブローダー(Henk Broeders)氏によると、Capgeminiのインドのオフショア拠点には4000人の技術者がおり、「NTTデータとの提携でオフショアの共有が可能になる」としている。
中国市場は、NTTデータ、Capgeminiともすでに拠点を設置して、それぞれの顧客をサポートしている。しかし、「中国は広大で、2社の拠点を足してもカバーできていない。ダブって困ることはない」(山下氏)としていて、両社が協力してカバーエリアを広げる考えのようだ。
ITサービス業界は再編が続いている。住商情報システムは住商エレクトロニクスと8月に合併、NECはNECソフトやNECシステムテクノロジーを完全子会社にした。グローバル戦略では昨年、NECがアビームコンサルティングに出資し、中国市場でのサービス展開を強化した。不採算案件の増加や中国、インドのオフショア開発によるサービス料金の低価格化の定着などITサービス業界は氷河期ともいえる状態だ。生き残りとグローバル展開を目指した業界再編はまだ続くだろう。
(@IT 垣内郁栄)
[関連リンク]
NTTデータの発表資料
Capgemini
日本キャップジェミニ
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