ARIS PPM新版は「ERPに命を与える」、IDSシェアー

2005/10/25

 IDSシェアー・ジャパンは10月24日、ビジネスプロセス評価ツールの最新版「ARIS Process Performance Manager 3.2.1日本語版」(ARIS PPM)の提供を開始すると発表した。ビジネスプロセスごとに事前に設定したKPIとの違いを測定し、異常値が出ている場合はプロセスを分析し、改善する。同社 代表取締役社長の力正俊氏は「ARIS PPMがないとビジネスプロセス・マネジメントの継続的な改善は難しい」と指摘している。

IDSシェアー・ジャパン 代表取締役社長の力正俊氏

 ARIS PPMの最新版はインターフェイスを完全に日本語化。これまでのバージョンでも日本語のデータソースには対応していたが、GUIのインターフェイスは英語版のままだった。また、JDBCコネクタを新たに実装し、SAP環境以外とのデータ連携を容易にした。これまでSAP環境からはテーブルから直接データを取得できたが、それ以外のシステムではデータをCSVファイルに変換してから取得する必要があった。JDBCコネクタの採用でOracle、IBM DB2、Microsoft SQL Serverなどのデータベースから直接データを抽出できるようになり、開発が低コスト、短期間になるとしている。JDBCコネクタはARIS PPMのオプション「JDBC2PPM」として提供する。

 力氏は、ARIS PPMの国内でのターゲットを「ERPの導入が一巡し、ERPを入れても経営がよくならないと感じている企業」と説明した。ARIS PPMの最大の強みは、ビジネスプロセスを可視化したうえで実データからビジネスプロセスをモデル化できること。この実データから抽出したAs-Isのモデル図を分析して、ボトルネックになっているプロセスを見つけ出し、To-Beモデルと比較して改善策を探る。ERPを導入しただけで満足している企業に対して、パフォーマンスの測定と評価、改善を提供する。「ERPに命を与える」(力氏)ことを目指す。

 PPMを導入して効果が見込まれるのは、ロジスティックス、コールセンター、窓口業務などリードタイムの短縮が結果につながる業務や、業務進ちょくの計画と実績の差がビジネスに影響を与える製造業、試験業務などという。

(@IT 垣内郁栄)

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IDSシェアー・ジャパン

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