トレンドマイクロがサービス事業本格化、3社程度と協力へ

2006/2/11

 トレンドマイクロは2月10日に開催した2006年の戦略説明会で、パートナー企業と協力してマネージドサービスを本格展開する考えを示した。3社程度のパートナー企業と提携する考え。同社日本代表の大三川彰彦氏は「パートナーと協力し、培ってきたセキュリティプロダクトのナレッジやノウハウをサービスに組み込み、提供する。単なるプロダクトではなく、サービスへの展開が今年の大きなテーマだ」と述べた。

トレンドマイクロの日本代表 大三川彰彦氏

 大企業向け、中小企業向けなどエンドユーザーの規模別に、マネージドサービスを手がけるパートナーと手を組む考え。大企業向けのマネージドサービスはエンドユーザーのビジネスを理解しているパートナーと連携し、企業のビジネスに合致したセキュリティサービス、運用管理サービスを提供する。モニタリングのほかに、導入支援やコンサルティングなども視野に入れている。中小企業向けには、専任のセキュリティ担当者がいないケースが多いことを配慮し、セキュリティの運用管理を請け負うサービスを提供すると見られる。セキュリティ状況のリモート監視などをメニューにそろえる。

 大三川氏はマネージドサービスについて「製品をベースにモニタリングや製品導入、コンサルティングなどトレンドマイクロのナレッジをメニュー化し、専門家であるパートナーに提供する。パートナーはほかにもメニューを用意し、エンドユーザーにサービスとして提供する」と述べた。

 マネージドサービスへの本格展開を図るトレンドマイクロにとって重要なパートナーがシスコシステムズだ。シスコは2005年11月、トレンドマイクロの「TrendLabs」との連携を売りにした新製品「Cisco Incident Control System」(CICS)を発表した。CICSはTrendLabsからコンピュータ・ウイルスのシグネチャ、アクセスコントロールリストの提供を受け、新種のウイルスが発見された際に、企業ネットワークを短時間で防御する製品。トレンドマイクロの脅威に対するモニタリングのノウハウを生かした製品で、マネージドサービスの本格展開でも活用すると見られる。トレンドマイクロはセキュリティ機能を搭載したアプライアンス製品も積極投入する。

トレンドマイクロの代表取締役社長兼CEO エバ・チェン氏

 また、トレンドマイクロの代表取締役社長兼CEO エバ・チェン氏は、「セキュリティをネットワークのインフラと統合し、アップデート可能なサービスとして提供することが重要だ」と指摘した。チェン氏は、電子メールの到達前に送信元のIPアドレスの信頼性を判断し、スパムメールをブロックする「Trend Micro Network Reputation Service」の企業、ISP向けの提供を強化する考えを示した。「パートナーがセキュリティサービスを提供できるようにする」(チェン氏)

 同社は2006年の製品ロードマップも明らかにした。2006年第1四半期には中堅・中小企業向けの「ウイルスバスター ビジネスセキュリティ」を投入。第2四半期にはスパイウェア対策を強化した「ウイルスバスターコーポレートエディション」の新版を発表。管理コンソールを統合したアプライアンス製品「Network VirusWall」の新製品も投入する。中堅・中小企業向けのスパイウェア対策製品も出す予定だ。第4四半期にはゲートウェイ製品とともに、ウイルスの大規模感染防御ソリューション「Trend Micro Enterprise Protection Strategy」の新バージョンを発表する。

(@IT 垣内郁栄)

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