日本版SOX法適用は2009年3月期以降か、金融庁内部統制部会長が見解

2006/3/4

 青山学院大学大学院教授で、金融庁企業会計審議会の内部統制部会で部会長を務める八田進二氏は3月3日、「Oracle OpenWorld Tokyo 2006」で講演し、日本版の企業改革法(日本版SOX法)について「個人的な見解」としながらも、「適用はどんなに早くても2009年3月期」と述べた。八田氏は「巷間(こうかん)、2008年3月期と言われているが、私は個人的にはないと思っている」と語り、法律の実効性を上げるためには企業側に十分な準備期間が必要との考えを示した。

青山学院大学大学院 会計プロフェッション研究科 教授 八田進二氏

 日本版SOX法の適用については、最短で2008年3月期と考える企業もあり、八田氏の見解は企業の対応準備に影響を与えそうだ。八田氏は日本版SOX法のベースとなる「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準案」をまとめた部会の部会長。

 日本版SOX法は自社の財務報告の適正性を経営者が評価し、外部の会計士が監査することを義務付ける法律。新しい法律「金融商品取引法」の一部として、金融庁が今国会に法案提出する方針。

 日本版SOX法対応には多額のコスト負担が必要ともされ、法律が実際に適用される時期に関心が集まっていた。仮に2009年3月期決算に適用される場合、2008年4月からの企業活動が対象になる。

 内部統制部会は今後、日本版SOX法対応のガイドラインとなる「実施基準」を公表する。日本版SOX法の内容が固まる5月初旬から中旬に公表するとみられる。

 日本版SOX法のモデルともなった米国の企業改革法は中小企業の負担が大きすぎるなどの指摘がある。2002年7月に成立したが、すでに見直しが始まっている状況だ。日本版SOX法でも中小の公開企業などの負担を考えて、規制内容を緩和すべき、適用時期を遅らせるべきとの意見もある。

 しかし、1月下旬にライブドア関連で証券取引法違反容疑が発覚。企業の内部統制強化を求める声が高まっている。八田氏は「新興市場で緩く上場してきた企業に問題がある」と指摘し、「個人的には腹をくくった。日本は原則適用でいく。一切の緩和措置はしない」と述べた。

(@IT 垣内郁栄)

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金融庁
日本オラクル
内部統制の基本が分かる「日本版SOX法ポータル」

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