プリンタの場所に行かないと印刷してくれない仕組みをサイレックスが開発

2006/10/14

 サイレックス・テクノロジーは10月13日、同社がサクサと共同開発した認証印刷技術「PrintCatcher」をプレス関係者に説明した。

PrintCatcher

 PrintCatcherはユーザーのプリントジョブを即座にプリンタに送るのではなく、いったんPC側のプリントキューに保留し、プリンタ付近に配置したICカードリーダーに、ユーザーが自分の非接触ICカードをかざし、本人認証を受けることで初めてプリンタに出力できるようにする仕組み。これにより印刷物の取り忘れや持ち去りをなくし、情報漏えいを防止することができる。

 同ソリューションの最大のセールスポイントは、非接触ICカードを幅広くサポートしていること。ISO14443準拠タイプA、タイプB、FeliCaを利用することができる。技術的にはSuicaも問題なく利用できるという。プリンタについても、各社のネットワーク直結プリンタとUSB接続プリンタを広くサポートする。ただし、双方向通信が必須のGDIプリンタは利用できない。

 PrintCatcherを利用するには、まず各ユーザーが専用のプリントキュー管理ソフトウェアを自分のPCにインストールし、出力先プリンタのための認証に使うICカードリーダーをUSB接続して、自分のカードを一度読み込ませて登録する作業が必要となる。

 PrintCatcherは、サクサが10月2日より、同社の非接触ICカード・リーダーと組み合わせて販売しており、年間3000台の出荷を見込んでいる。サイレックスではそのほかに、プリンタメーカー約10社から、同様の技術を販売したい、あるいはプリンタに組み込みたいといった要望を受けているという。同社では、このほか、指紋認証を使った認証印刷製品も開発・販売している。

(@IT 三木泉)

[関連リンク]
サイレックスの発表資料(PDF)
サクサの発表資料

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