プロセッサの高い電力効率をポイントに

サン、電気通信事業者向けにUltraSPARC T1サーバ投入

2006/11/22

 サン・マイクロシステムズは11月22日、UltraSPARC T1プロセッサを搭載した電気通信事業者向けラックマウントサーバの新製品2種を販売開始したと発表した。新製品は「Netra T2000」、および「Netra CT900」用のブレードである「ATCA CMTプロセッサ・ブレード Netra CP3060」。出荷開始は2007年1月中旬の予定。

 「Netra T2000」は、同社が2005年12月に発表した「Sun Fire T2000」をベースとし、UltraSPARC T1プロセッサを搭載した製品。奥行きが514mmとコンパクトで、AC電源に加えDC電源も選択可能といった特徴を持つ。テレコム固有のインターフェイス、アラームカードも装備する。

sun01.jpg UltraSPARC T1搭載の通信キャリア向けサーバ「Netra T2000」

 また「Netra CP3060」は同社が2006年3月に発表したAdvancedTCA(PICMG3.0)対応ブレードサーバ「Netra CT900」向けのプロセッサ・ブレードで、業界初の8コア/32スレッドのAdvancedTCAブレードという。UltraSPARC ?iプロセッサ・ブレードやAMD Opteronプロセッサ・ブレードと混在させて利用することができるという。

 サンではUltraSPARC T1プロセッサが、x86サーバに採用されている他社製の最新プロセッサと比較して4倍以上のスループット性能を発揮しながら、32スレッドを動作させた状態であってもその消費電力は73Wと効率の高いプロセッサであることを強調、これは電気通信事業者にとって大きなメリットだとしている。

 サンは、2007年第1四半期に同社サーバで「論理ドメイン」機能の提供を開始する。UltraSPARC T1プロセッサ上で動作するファームウェア、ハイパーバイザーにより実現される論理ドメインでは、1プロセッサを最大で32分割することが可能。これによってバージョンの異なる複数のSolaris 10、およびOpenSPARCイニシアティブで動作確認されたLinux(Ubuntu Linux、Gentoo Linux、Wind River、FreeBSD)をUltraSPARC T1上で混在利用することができるようになるという。

 論理ドメイン提供の対象機種は、Netra T2000、Netra CP3060、UltraSPARC T1プロセッサを搭載するSun Fire T1000/Sun Fire T2000を予定している。

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