Webベースのツールで構成変更が容易

NTTコム、IPv6を活用したVPN多重化サービス開始

2007/08/24

 NTTコミュニケーションズは8月23日、拠点間接続に複数のVPNグループを設定できる暗号化通信サービス「マルチポリシーVPN for OCN」を8月24日に提供開始すると発表した。

 これは企業の拠点間をIPsecで結ぶサービスの一種だが、IPv6アドレスを用いて通信する端末に適用できる。各拠点に設置するIPsecゲートウェイ装置が端末をIPv6アドレスにより認証し、拠点間でのIPsec接続を許可する。認証には同社が開発した通信管理技術「m2m-x」を用いている。

nttcom01.jpg マルチポリシーVPNの概要

 これまで行われてきたIPsecによる拠点間接続では、1つのVPNしか設定できないのが一般的だ。これに対してマルチポリシーVPN for OCNではIPv6が各端末に一意で不変のグローバルアドレスを与えることを活用し、それぞれの端末をVPNグループにあらかじめ登録することで、特定拠点間の接続に複数のVPNを設定し、利用することができる。例えば関連会社間で、経理部門と業務部門がそれぞれ別個のVPN通信を行える。また、IPv6対応のビル設備を遠隔制御するための通信を暗号化し、不正な操作を防ぐことができる。

 VPNグループの設定・管理はIPsecゲートウェイ装置ではなく、NTTコミュニケーションズが運営するポリシーマネジメントサーバで行う。Webベースの設定ツールを使えるため、ユーザー企業はニーズに応じて簡単にVPNを追加したり、構成を変更したりすることができる。

 マルチポリシーVPN for OCNは同社の法人向けOCNサービスのオプションとして提供。各拠点におけるサービス利用料はIPsecゲートウェイ装置1台当たり装置レンタル料が6300円、そしてマルチポリシーVPN利用料が6300円。

(@IT 三木泉)

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