サイバーエージェントが新設DCでH3C製品を採用
アメブロのスイッチはシスコではありません、H3C採用事例
2008/03/19
なぜH3Cのスイッチを使うのかと聞かれることが多いが、逆に、なぜ使わないのかと聞きたい――。サイバーエージェントでインフラの設計、運用を担当する吉川出氏(新規開発局 インフラテクノロジーグループ)は、まだ日本国内では無名に近いネットワーク機器ベンダ、H3Cテクノロジージャパンのスイッチ製品採用について、こう話す。
現在、同社が提供するブログサービス「アメーバブログ」は約270万ユーザーを抱える。2008年2月のページビューは月間約31億5000万。この3月には35億に届こうとしているなど、インフラのスケールアウトニーズは大きい。そのニーズに応えるベンダとして同社が選んだのがH3Cだ。
サイバーエージェント 新規開発局 インフラテクノロジーグループ 吉川出氏2007年6月に新設したデータセンターではレイヤ2スイッチ製品を中心に約200台のH3C製スイッチを導入。初期不良0台、約半年の運用で故障0台と「不具合がほとんどなかったのには驚いた」(吉川氏)という。200台のうち約半分は同社Webサービスの基盤として本番環境で、残りはテスト環境として使っている。具体的に同社が採用したのは、H3C S5100シリーズとS5600シリーズの2種類。
「シスコライクなコマンド体系の製品として、エンジニアの間では知られていた」(吉川氏)というH3Cだが、国内のネットワーク機器ベンダのシェア上位はシスコ、アライドテレシス、富士通、日立電線、アラクサラネットワークスなどが占め、日本市場での認知度は低い。
サイバーエージェントでは社内検証の段階で、H3C製スイッチでシスコなど他社製スイッチと同等のパフォーマンスが出ることを確認。部分的に導入を始め、低消費電力仕様や動作環境45℃というグリーンIT対応の仕様などを評価して、全面採用に踏み切ったという。従来、サービス導入ごとに追加的に増えていった異ベンダが混じったスイッチ構成をH3C製品に統一。
「販売パートナーのサポートのレスポンスが迅速で誠実だった」(吉川氏)ことも、現場担当者にはベンダ選定の大きな要因だったという。H3Cテクノロジージャパンは24時間365日、4時間以内対応やリモートモニタリングサービスなどのサポート体制を整えている。
当初、外部ソリューションベンダに委託して見積もりを取ったデータセンター新設の予算は1億5000万円。それを現場の技術者たちが主導してH3C製品の導入を行うことで約半分で抑えた。
同社は、これまでの実績からハイエンドのシャーシ型レベル3スイッチ「H3C S7500E」シリーズの採用を決定。2008年4月に稼働予定であるなど、より重要な基幹部分にもH3C製品の導入を進める。
認知度向上で日本市場に攻勢
H3Cテクノロジーズの運営拠点は中国・杭州にある。米3Comがアジア・パシフィック市場から撤退した受け皿として、中国のHuaweiと米3Comが出資して2003年11月に設立。現在は3Comの100%子会社となっている。
H3Cテクノロジージャパン 営業本部長 山本憲氏2006年度の売上高は7億1200万ドル。2003年の設立以来、年成長率平均も70%以上という急成長を遂げている。従業員数は現在5000人を超えている。3Com時代の約4000の特許を引き継ぎ、SOHO向けのローエンド製品からハイエンドのスイッチ・ルータ製品を開発・販売している。
2004年4月の日本法人設立以来、価格競争力を武器に国内販売を進めたが「顧客に直接接触するフロントが中国人だったり、Webサイトやマニュアルが英語で、なかなか認知度が上がらなかった」(H3Cテクノロジージャパン 営業本部長 山本憲氏)という。現在は「いかに日本の商習慣に合わせていくか」(同)をテーマに、マニュアルやサポートの日本語化、イベント出店や全国の主要都市でのセミナー開催などを進めているという。
「価格以外の面で訴求力が弱かった」(同)という同社だが、今後は日本市場専属チームを設置するほか、他社先行機能の早期追従に取り組んでいくとしている。
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