HTML5対応を強化、Webフォントもサポート

Chrome 4.0でWebアプリはローカルアプリに近付くか

2010/01/27

 グーグルは1月27日、前日にリリースしたWebブラウザの最新版「Chrome 4.0」に関する説明会を開催した。

 Chrome 4.0は、これまでChromeが追求してきたシンプルさや速さ、使う楽しさという3つの要素をいっそう追求しつつ、拡張機能(Extensions)とブックマークの同期(Sync)という2つの大きな機能を追加している。特にパフォーマンスについては、グラフィックレンダリングエンジン「Skia Graphics Library(SGL)」やJavaScriptエンジンの改善などにより、MozillaのDromaeo DOM Coreテストで、前バージョンに比べ42%向上した。

chrome01.jpg Dromaeo DOM Coreテストの結果

 Chrome 4.0では、HTML5対応の強化もポイントだと同社シニアエンジニアリングマネージャーの及川卓也氏は述べた。「Chrome 4.0は新たなWeb標準を実装した。これは大きな一歩だと考えている」(同氏)。

 Chrome 4.0で実装されたHTML5関連の機能としては、通知(Notifications)やオフライン機能などがある。「オフライン機能は、Webアプリケーションにおいてどうしても弱い部分」(及川氏)であることから、ローカル側にデータベースを用意して、オフライン時、あるいは通信状況が非常に悪い環境でも、Webアプリケーションをローカルアプリケーションと同じように使えるようにしていくとした。

 またWebSocketsのサポートにより、WebサーバとWebブラウザ間で双方向通信を実現する。WebSocketsでは、データをパイプラインで流していくことができるため、処理を高速に行える。HTTPに比べ、対話型のアプリケーション、例えばリアルタイムのコミュニケーションなどに適しているという。

chrome02.jpg WebSocketsによるパイプライン処理で形態素解析を高速化できるというデモの例。文書のわかち書きに要する時間が、xhrのパラレル処理の2305ミリ秒(右)に比べると、WebSocketsでは157ミリ秒(左)と大幅に短縮されていることが分かる(クリックすると拡大します)

 HTML5関連ではまた、表現力を高め、文字を美しく見せるための機能が追加されている。その1つがルビのサポートだ。

 またCSS3のWebフォントもサポートし、多様なフォントをサーバからダウンロードし、レンダリングして表示できるようにした。「PCだけでなく携帯電話や家電も含めたすべての機器で使えるフォントという意味では、言ってしまえば、現在Web上で使える日本語のフォントはゴシックと明朝の2つぐらいしかないと思っている。欧文はそれでもいくつかあるが、日本語フォントは、Web上ではごく限られたものしか使えない。しかもゴシックにせよ明朝にせよ、OSによって見え方が違うため、細かいデザインの部分で非常に苦労することになっている」(及川氏)。Webフォントにより、こうした労苦を解決できるとした。実装の際には、フォントのデータ中に不正なコードを入れて悪用する攻撃を防ぐための処理も行ったという。

 及川氏はさらに、「HTML5がここまで使えるようになっているので、Google Gearsについてはメンテナンスモードとし、HTML5にマイグレーションしようと思っている」と述べた。さらに、Web会議時の画面キャプチャ/音声ストリーミングや、Web上での文書作成時の標準化なども検討していきたいと述べた。

 「例えばいまの時点では、Chrome上でボールドをかけた文字を、Firefox上でアンボールドすることができない。どんなブラウザでも同じように装飾できるということができていない」(同氏)。JavaScriptを長々と書いて実現しているこうした共通の処理を標準化し、ブラウザに搭載していきたいという。

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(@IT 高橋睦美)

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