2種類の方法でアクセス先を振り分け

IIJが広域負荷分散サービス、バックアップサイトの構築にも

2011/04/05

 インターネットイニシアティブ(IIJ)は4月5日、Webサーバの稼働状況に応じて負荷分散を行う「IIJ広域負荷分散サービス」を発表した。突発的にアクセスが集中した場合、ポリシーに基づいてアクセス先を振り分け、継続的なサービス提供を支援する。

 一般にWebサイトの負荷分散は、手元の環境に負荷分散用アプライアンスなどを導入して実現する場合が多いが、相応の知識とコストが必要だった。これに対してIIJ広域負荷分散サービスでは、IIJ側が負荷分散システムを用意。あらかじめ登録したWebサーバの稼働状況を監視し、メインサーバがダウンした場合は、自動的にアクセス先を予備サーバへ振り分ける。

 監視対象となるWebサーバの指定やアクセス先の振り分け方法、システムログの確認などは、専用のWeb画面上から行える。すべてのサーバに対して振り分けを実施する「Active-Active構成」と、Activeグループに登録されたサーバがすべてダウンした場合に振り分けを行う「Active-Standby構成」の2タイプの構成が選択でき、振り分け方法も、予備サーバに均等に振り分ける「ラウンドロビン方式」と、あらかじめ指定した割合に従って振り分ける「レシオ方式」の2種類が用意されている。切り戻しも、自動と手動のいずれかを選択可能だ。

 同サービスでは、国内のサーバだけでなく国外に設置してあるWebサーバも監視できるため、物理的に離れたロケーションの間でもバックアップサイトの構築、運用が可能だ。障害や災害などを考慮したバックアップサイトの構築のほか、オンラインショッピングなどアクセスの多いサイト向けに提供していく。

 なお、IIJ広域負荷分散サービスの利用に当たっては、IIJのホスティングサービスを利用する必要はない。ただし、同社の「IIJ GIOサービス」を利用したWebサーバと組み合わせれば、メインサーバの障害時に「メンテナンス中」といったアナウンスを自動的に表示させることも可能という。

 価格は、初期費用が5万円、月額料金は5万円(FQDN 1つおよびIPアドレス5つ)から。5月から提供を開始する。

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(@IT 高橋睦美)

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