[コラム:Spencer F. Katt]
SLAバルマーと呼ばれたかった?

2005/5/10


 先週(4月18日〜22日)前半は荘重過多なコンクラーベの成り行きにどっぷりハマった吾輩だが、後半はNFLの偽ドラフト情報に振り回され、一喜一憂の毎日だった。そんな週末、電話をかけてきた友人は、このところ何かと動向が注目されるCEOたちの最新情報を教えてくれた。

 シーベルの経営刷新は、まだまだ終わる気配をみせていない。新CEOに就任したジョージ・シャヒーンは、自分の右腕となる社長兼最高執行責任者(COO)の人選を開始したという。このポジションは、2003年3月にポール・ワールが隠退して以降、空席のままになっている。新たに任命されるCOOはシーベルの日常業務をマネジメントし、シャヒーン自身は同社の経営戦略を統括する。

 また友人によると、前CEOのマイク・ローリーがいつシーベルを出て行くのか、まだはっきりしないという。先週、バルセロナで開催された同社のEMEAユーザー会の記者発表資料として配布されたオーディオ・ファイルのファイル名に、ローリーの名前が使われていたそうだ。

 新CEOの話題をもう1つ。商用パイロットのライセンスを持つコンピュータ・アソシエイツのCEO、ジョン・スウィンソンは、これからの多忙な日々をきっと快適に過ごせるだろう。彼は、CAの社有ジェット機がお気に召さないらしく、新しいタイプのものに買い換えると話しているそうだ。ジョン、そんなことより、アセラエクスプレス(アメリカ版新幹線)をもう少しどうにかしてくれないかな?

 愛すべきペイトリオッツのドラフト1巡目指名選手を検索していると、興味深いニュースにぶち当たった。オペラ・ソフトウェアのCEO、ジョン・フォン・テツナーは、「Opera 8」がリリース4日以内に100万件のダウンロードを達成したら、ノルウェーからアイスランド経由で米国まで、泳いで大西洋を横断すると宣言したのだ(結果的には横断できず)。きっと風邪ひくね。にしても、これは褒賞なのだろうか、それとも刑罰?

 プリッツェルの袋から最後のひとかけらを取り出し、「メル・キパーJr.のドラフト最新情報」を抱えてトイレに向かおうとしたら、ふたたび電話が鳴った。ラスベガス在住の信頼できる情報屋からだった。マイクロソフト・マネジメント・サミットに侵入して、同社のCEO、スティーブン・アンソニー・バルマーのキーノート・スピーチを聞いてきたという。

 情報屋によると、バルマーはサンやスコット・マクニーリとの新しい“関係”について、あまり気の利いたことは話さなかったらしい。Solarisサーバとともにステージに現れたCEOは、Microsoft Operations Managerに搭載されたリモート管理機能のデモを行ったという。バルマーがサーバから何個かファンを取り出すと、MOMがそれを検出して、オンラインでバックアップを開始した。「面白いでしょう。1年前なら、こんな気分にはなれなかったはずです」とバルマー。「これこそパートナーシップの賜物です」

 そのあとバルマーは、TCOとSLA(サービス品質保証制度)について話しているとき、突然、こんなことを口走ったそうだ。「うちの母親がスティーブン・ルイス・アンソニー・バルマーとでも名付けてくれていたら、いまごろ“SLAバルマー”と呼ばれたのに」。こいつは本当に……。

*Spencer F. Kattのコラムは毎週月曜日(月曜日休日の場合は火曜日)の更新予定です

[英文記事]
CEOs Caught in the Draft

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