WebサービスとUMLのDelphi 7、クロスプラットフォームのKylix 3

2002/8/23

米ボーランド アジア太平洋地域担当副社長 ジュリアン・クイン氏

 ボーランドは8月22日、Windows向けビジュアル開発ツール「Borland Delphi 7 Studio」(以下Delphi 7)とLinux向け開発ツール「Borland Kylix 3」(以下Kylix 3)を9月26日に発売すると発表した。同社はすでに8月8日、Delphi 7およびKylix 3の概要を説明するワークショップを開催している(「Delphi 7で.NET対応を加速するボーランド」参照)。

 国内での正式な発売発表に先立ち、来日した米ボーランド アジア太平洋地域担当副社長 ジュリアン・クイン(Julian Quinn)氏は同社の戦略を語った。クイン氏は冒頭、ガートナー データクエスト部門のデータを引用し、「将来的にアプリケーション開発プラットフォームの約50%はJ2EEと.NETで占められることになるだろう。ボーランドは特定のプラットフォームに依存することなく、あらゆるプラットフォームをつなげる開発ツールを提供していくが、特に、J2EEと.NETには力を入れていく」と同社の方向性を示した。

 Delphi 7は、Kylixとのソースコード互換によるLinuxとのクラスプラットフォーム開発や、既存のアプリケーションの.NETへの移行パスを提供するビジュアル開発ツールである。UDDIのブラウジングなどWebサービスにも対応した。Javaなど異機種環境との共存を視野に入れた機能や、CORBAを利用したシステム間の統合を強化するための機能も搭載している。また、エンタープライズレベルのアプリケーション設計から実装までをサポートするために、ビジュアルモデリングおよびリファクタリングツール「ModelMaker」を搭載、UMLをサポートしている。Professional版とEnterprise版にはKylix 3のDelphi言語版も同梱されており、企業システム内の既存資産にアクセス可能なパスを利用してクロスプラットフォームの開発を可能としている。

 Kylix 3は、Delphi言語に加え、C/C++言語もサポートしている。C/C++言語のサポートにより、開発者は既存の開発スキルや開発資産を活用しながら、Linuxプラットフォームでの開発が行える。また、Borland dbExpressによるデータベースへのネイティブアクセスが可能。Borland InterBase、IBM DB2、MySQL、PostgreSQLのほか、Oracle 9i、Informix SEにも対応している。

 同社では、過去の投資や既存資産の有効利用と新技術の適用を推進できる開発ツールの提供を今後も目指すとしており、「常に開発者へ『選択の自由』を残すことを製品開発の基本としている」(クイン氏)という。

(編集局 谷古宇浩司)

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