[Sybase Asia Pacific User Conference 2002開催]
「中国では、パートナーシップの拡大が最も重要」と話すサイベースCEO

2002/10/29

■データ、アプリケーション、ビジネスプロセスなどの統合ソリューションを強化

 サイベースは10月24日、25日の2日間、中華人民共和国(中国)の首都、北京において、同社のアジア太平洋地域のユーザーおよびパートナーを集めたカンファレンス「Sybase Asia Pacific User Conference 2002」を開催した。今年で2回目の開催となる同カンファレンスは、基調講演をはじめ、72のセッション、31社のスポンサー企業による出展などにより構成され、2日間で延べ3000人の来場者が集まった。

3000人を集めて開催された「Sybase Asia Pacific User Conference 2002」(クリックすると拡大)

 初日の基調講演に登場したサイベースのチェアマン、CEO兼社長のジョン・チェン(John S. Chen)氏は、サイベースの戦略の中核となるのは、相変わらず「e-ビジネスインフラ」(データベース、アプリケーションサーバなど)、「m-ビジネス」(モバイル&ワイヤレス向けソリューション)、「v-ビジネス」(バーチカル市場向けソリューション)であることを強調し、さらにこの3つのソリューションに対応する「テクノロジー」「ソリューション」「パートナーシップの拡大」を強化していくとした。

 こうしたサイベースの一連の戦略は、今年の8月に米国カリフォルニア州サンディエゴで開催された同社のユーザーカンファレンス「TechWave 2002」で明らかにされた内容と同様のものだ。今回、アジア太平洋市場向けの戦略としてチェン氏は、この戦略に基づき、「パートナー企業との協力し、異機種システム間でのデータ、アプリケーション、ビジネスプロセスなどを統合するソリューションを強化していくことを明らかにした。

基調講演でサイベースの優位性を強調するジョン・チェンCEO

 こうした統合ソリューションには、データマネージメントやビジネスインテリジェンス(BI)、企業ポータル、モバイル&ワイヤレスなどの技術が含まれている。さらにチェン氏は、「アジア太平洋地域で、パートナーシップを強化して行くためには、テクノロジーの統合だけでなく、人と人のつながり(信頼関係)も強化していかなければならない」とした。

 「このように、人、もの、テクノロジーのすべてを統合することで、リアルタイムに情報のやり取りが可能なエンタープライズシステムを実現し、顧客に提供するためのコンセプトが、データの“Liquidity”(流動性)だ」とチェン氏。この「Liquidity」という言葉は、今年の8月に開催されたアナリストミーティングで明らかにされたコンセプトという。今回のカンファレンスのさまざまな話で、この「Liquidity」という言葉が使われていた。

 また同氏は、「サイベースは、アジア市場で長い歴史を持っている。特に中国では、1991年からビジネスを展開しており、データベース市場全体で第3位、テレコム市場向けデータベース市場として見れば、シェア45%でトップだ」と胸を張る。現在、アジア太平洋地域の売り上げは、サイベース全体の13%に過ぎないが、過去3年間、毎年30%の成長を記録しているという。

 同地域のパートナーとしては、サムスン、IBM、EDSなどが挙げられたほか、戦略的な顧客として、インドの国営鉄道やHDFC銀行、上海警察局など、26社も紹介された。そのほか、アジアデベロッパーセンターを1998年に、アジアソリューションセンターおよび教育センターを2000年に、北京ソリューションセンターを2002年に開設するなど、アジア太平洋地域のビジネス強化に向けた戦略を展開し続けている。

■モバイルビジネスを中国全土に展開

 また同日、携帯電話向け情報サービスを展開する日本企業、インデックスの関連会社であるシャーメンインデックス(中国福建省)が、サイベースと共同で、PDA/携帯電話一体型端末を利用したアプリケーションおよびサービスを中国全土で展開することを明らかにしている。

 同サービスは、例えば交通警官が交通違反を摘発する場合、運転手と車両の照合、犯罪歴との照合などを携帯電話から可能にするようなソリューションだ。ソニーエリクソン製の最新携帯電話「P800シリーズ」に、サイベースの超小型データベース「Ultra Light」および非同期テクノロジーである「Mobile Link」を搭載することで実現している。

 最大の特徴は、携帯電話から警察署の基幹システムにアクセスするだけでなく、メモリースティック「Duo」に蓄積されたデータの非同期レプリケーションまでも可能にしたことだ。今回、同アプリケーションおよびサーバの開発をシャーメンインデックスが担当したという。

 シャーメンインデックスの代表取締役社長である永野俊治氏は、「今回のシステムの最大のポイントは、システムを搭載したDuoを携帯電話本体に差し込むだけで、システムが利用可能になる手軽さだ。今後は、同システムを搭載したDuoをわれわれとサイベースでASP業者に提供し、ASP事業者がサービスを提供するというビジネスモデルを確立したい」と話している。

(メディアセレクト 山下竜大)

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