「ユーザーの体感レスポンスを測定」、コンコルド

2003/8/27

 コンコルド コミュニケーションズは、通信キャリアや大規模エンタープライズ向けのアプリケーション、システム、ネットワークの統合管理ツール「eHealth Suite 5.6 日本語版」の出荷を開始したと発表した。5.0からバージョンアップした5.6ではアプリケーション・パフォーマンス管理(APM)機能を追加。「実際のエンドユーザーが体感しているレスポンスを測定可能にした」という。

コンコルド コミュニケーションズの代表取締役社長 トム・ジョーンズ氏

 eHealth Suite 5.6はAPM機能を追加し、アプリケーションのパフォーマンスを詳細に測定できるようにした。他社製品のAPM機能が仮想ユーザを生成し、レスポンスを測定しているのに対し、eHealth Suite 5.6はエージェントをアプリケーションにインストールすることで、エンドユーザーが実際に体感している実際のレスポンス状況を測定できるようにしたという。

 APM機能を追加したことで、eHealth Suite 5.6は、システム、ネットワーク、アプリケーションに対し、障害やパフォーマンス、可用性を監視できるようになった。コンコルド コミュニケーションズの代表取締役社長 トム・ジョーンズ(Tom Jones)氏は、「ほかのベンダの製品は部分的にしか監視できない」として、「すべてをカバーするeHealth Suite 5.6が、唯一のエンド・トゥー・エンドの統合管理ソリューションだ」と他社製品との違いを強調した。

 eHealth Suite 5.6には地理的に分散する企業情報システムのネットワークやサーバ、アプリケーションをリモート監視できる機能も追加された。トラブルが起きる前にその予兆を発見するプロアクティブな監視が特徴で、ネットワーク全体の信頼性を高めるという。

 eHealth Suite 5.6の標準価格は800万円から。コンコルドでは従来からの顧客である通信キャリアやサービスプロバイダ、大規模エンタープライズのほかに、システムの高い信頼性が求められる金融機関をターゲットにしている。ITに対する投資が回復しない中で、「より早く、より確実に、クリティカルな問題のみを検知したい」という企業のニーズにこたえる。

(垣内郁栄)

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米コンコルド コミュニケーションズ

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