サイボウズとNotes/Domino、どっちを選ぶ?

2004/10/5

 サイボウズは10月4日、IBMのグループウェア「Notes/Domino」のユーザーに対して、「サイボウズ ガルーン」への乗り換えを促進する「サイボウズ ガルーン そのまま乗り換えキャンペーン」を展開すると発表した。

 サイボウズ 執行役員 営業統括責任者兼エージェント事業部 カスタマー本部長山本裕次氏によれば、グループウェアは2種に分けられるという。1つ目はNotes/DominoやExchange Serverのようなデータを蓄積するようなグループウェアだ。そして2つ目は、スケジュール、社内メールなどをメインとしたフロー型のグループウェアだ。

 Notes/DominoやExchange Serverにもスケジュールや社内メールの機能はある、と指摘を受けそうだが、これはグループウェアの特徴的な機能としてどちらに重きを置いているか、ということを前提にしている。その前提の下、これまで両グループウェアとは違うユーザー層を開拓してきたし、実際サイボウズのユーザー調査でも、両グループウェア(特にNotes)からの乗り換えはほとんどいなかったという。

 山本氏によれば、「Notes/Dominoのユーザー企業に「サイボウズ Office」が導入されることはあった」。が、多くの場合はNotes/Dominoが全社導入されている中で、営業部門などが部門単位でサイボウズ Officeを導入し、それぞれを使い分けていたという。

 2002年にはロータスとの提携が実現した。これもこうしたすみ分けがロータスでも理解されたからだ、というのがサイボウズの見方だ。が、この提携は「IBMがロータスを合併したことから進展しなくなった」(サイボウズ関係者)。また、この時期を境にNotesユーザーからサイボウズ製品への乗り換えも目立ってきた。最近のサイボウズの調査でも、従業員100〜500人規模の企業では、ノーツユーザーの34%が買い替えを考えているとの結果を得られたという。さらに、乗り換えはサイボウズ Officeの上位バージョンという位置付けであるサイボウズ ガルーンが本格的に立ち上がってきた、という事情もあるだろう。

 しかし、Notes/Dominoが全社導入している企業にサイボウズ Officeが入り込むところに、Notes/Dominoからサイボウズへという流れの下地はあった。なぜなら、「ノーツを導入したが、導入の効果は本当にあったのか。また、グループウェア両方にライセンス料を払う意味があるのか」(山本氏)を冷静に分析し始めた企業が多くなったためだ。つまりROIをユーザー企業が意識し、その冷静な分析の結果、Notes/Dominoではなく、サイボウズへと乗り換えるユーザーが現れてきたのだ。

 キャンペーン対象となるのは主に100〜500人程度の規模の企業で、Notes/Dominoの高度なカスタマイズ機能を使ってこなかった、つまりは電子メールや掲示板がメインの企業となる。

 具体的なキャンペーン内容は、

(1)全国10カ所以上の会場で50回以上のセミナー開催
(2)環境の移行期間と料金の目安が一目瞭然の乗り換えガイド
(3)毎週開催する乗り換え相談会を開催することで、移行の不安を取り除く
(4)乗り換えをした企業の声が分かる事例紹介
(5)コストを軽減する特別価格(期間中15%オフ)

といったもの。特にグループウェアなどのコンサルティングに強いブレインワークスとともに行う移行期間と料金の目安の提示だろう。移行に伴うコストの把握が難しければ、移行にメリットを感じても、実際にはなかなか移行に踏み切れないためだ。それをキャンペーンによって移行期間や目安となる料金を提示し、さらには期間中は特別価格とすることで、Notes/Dominoユーザーを積極的にサイボウズ ガルーンに移行させ、Notes/Dominoの牙城の一端を切り崩したい、というのがサイボウズの戦略だろう。

(編集局 大内隆良)

[関連リンク]
サイボウズの発表資料

[関連記事]
製品名を原点に戻した 「サイボウズ Office」の裏事情 (@ITNews)
新ノーツ/ドミノの味方に加わったサイボウズ (@ITNews)
Eclipse基盤のIBM Workplace Client Technology、その可能性 (@ITNews)
Notes/Dominoの限界を訴え、移行を迫るベンダの主張 (@ITNews)

情報をお寄せください:



@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)
- PR -