2007年4月にも国内発表

「Oracle Database 11g」、隠し玉の新機能はある?

2006/12/01

 日本オラクルはデータベースの新版「Oracle Database 11g」を2007年4月にも国内で発表し、夏に出荷開始する予定だ(機能詳細は過去記事参照)。現在はベータ版を国内のパートナーやユーザーの15社に配布し「好評を得ている」という。日本オラクルのシステム製品統括本部 営業推進部 部長 杉崎正之氏は「全般的にチューンアップした。ユーザーの視点から考えたデータベースだ」と説明する。

oracle01.jpg 日本オラクルのシステム製品統括本部 営業推進部 部長 杉崎正之氏

 Oracle Database 11gは482の機能が追加、もしくは強化される。目玉は企業内で急増している非構造化データを扱う場合のパフォーマンスアップ。従来のOracle Databaseで非構造化データを格納する場合、Windowsファイルサーバよりも遅いケースがあった。しかし、Oracle Database 11gはファイルサーバのプロトコルをサポートし、格納や読み出しの速度を向上。SQLを使わなくても非構造化データを格納できるようにする。杉崎氏は「オフィス文書などの非構造化データから情報漏えいが起きている。Oracle Databaseで管理することで安全性が高まる」と狙いを語る。

 オラクルが現時点で明らかにしている新機能は自動化やグリッド機能の向上。新機能ではデータベースを止めることなくパッチを当てることができる「オンライン・ホット・パッチング」や、「Oracle E-Business Suite」「PeopleSoft」「Siebel CRM」など、オラクルのアプリケーションを対象に無停止でアップグレードする「Online Application Upgrade」などを実装する。バックアップ/リカバリ機能、スナップショット機能も強化する方針。杉崎氏は「運用自動化の機能がユーザーの支持を集める。オートマチック化を進めることでOracle Databaseが扱いやすくなり、ユーザー層の広がりが期待できる」と語った。

 Oracle Database 10gで大きく打ち出したグリッド・コンピューティングの機能は、Oracle Database 11gで対象エリアが拡大する。新たにOracle Application Serverを含めたグリッドが可能になり、それぞれのコンピューティング・リソースを融通し合えるようになる。システム構築の際に「データベースやアプリケーションサーバのレイヤを意識する必要がなくなる」という。同一データセンター内だけでなく、ディザスタリカバリサイトなど遠隔地にあるデータセンターとのグリッド構築も可能にする。グリッドを組めるノード数も現状の64から128に拡張する。

 「ハイエンド、ローエンドの両方のユーザーが恩恵を受ける」(杉崎氏)というOracle Database 11gだが、明らかにされている新機能はまだ一部。業界を騒がすような隠し玉の新機能があるかもしれない。Oracle Database 10gの“g”が継承される見通しであることから、グリッド関連の機能が隠し玉とも考えられる。

 米オラクルのグローバル・テクノロジ・ビジネスユニットのバイスプレジデント ロバート・シンプ(Robert Shimp)氏は、「個人的にはOracle Database 11gはOracle7以来の革新的な飛躍と思っている」と語り、大規模なバージョンアップを示唆。杉崎氏は「オラクルがデータベースの方向性を決める」と断言し、同社の先進性を強調する。

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(@IT 垣内郁栄)

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