Linux開発者はサンで何してる?

SolarisはLinuxよりも優れたLinux

2007/05/10

 Linux開発者はサンで何をやっているのか?

 これは米サン・マイクロシステムズのオープンソースプラットフォーム戦略責任者イアン・マードック氏が、司会を務めたサンのCommunityOne Dayのセッションで問いかけた疑問だ。このセッションは5月7日、JavaOneカンファレンスの開幕前に行われた。

 「なぜ私がここにいるのか? Linux開発者がサンで何をしているのか? 宗旨替えをしたのか?」という質問をよく受けると、マードック氏は語った。「そういう見方をわたしはしていない」

 1993年からLinuxを使っており、LSB(Linux Standards Base)会長のマードック氏は、「Linuxが欲しいといっている人は、実際にはLinuxが欲しいという意味でいっているのではない。彼らが欲しいのは、Linuxユーザー環境とLinuxビジネスモデルだ。彼らは選択肢を望んでいるのだ。彼らはLinuxディストリビューションを求めており、私はLinuxディストリビューション開発者だ」と語った。

 マードック氏はDebian Linuxディストリビューションの創設者で、Linux FoundationのCTO(最高技術責任者)だ。

 マードック氏は、Netscapeで有名なマーク・アンドリーセン氏がSolarisはLinuxよりも優れたLinuxだと言ったことに触れ、両者の違いを挙げて比較した。

SolarisはLinuxよりも優れたLinux

 マードック氏は、基盤となる金属層から始まって、Linuxには基本レベルのハードがあり、その上の層がLinuxカーネルで、それからシステムライブラリ、GNUユーティリティ(POSIXライブラリなど)、X Window System(あるいはKDE)、Mozilla Firefoxがあると語った。

 「Solarisはカーネルが違う点を除いてこれと似ている」(同氏)

 このためSolarisを「Linuxよりも優れたLinux」にするには、まずなじみがないという問題を克服する必要がある。これはつまり、 Solarisをどのようにコンピュータに載せるか、ノートPCなどの最近の開発者向けワークステーションのサポートをどのように改善するかということだと同氏は述べた。

 「基本的な解決策は、Solarisスタックの1つの層を置き換える――UNIXユーティリティを外して、GNUユーティリティを入れることだ」と同氏は言う。

 「重要なのは、フォークリフトアップグレード(全体を買い換えること)はしないということだ。Linuxに関しては、維持したいもの――後方互換性――があるからだ。これはLinuxがうまくやれていない点だ」(同氏)

 その後マードック氏はOpenSolarisに触れ、多くの人がOpenSolarisはコミュニティ版Solarisなのかと尋ねていると話した。「OpenSolarisはOSではない。おそらくこの点にLinuxユーザーは混乱しているのだろう。だからSolarisに対する見方を変える必要がある。そうすれば、Red HatとFedoraのように、自分自身と競合することはない」

 さらに同氏は、「論理的な結論から言うと、SolarisはLinuxディストリビューションの1つに見えてくる。もしそうなら、われわれは失敗したということだ」と語った。

Solarisで動作するTwitterの問題

 同氏はそれから、Ruby on Railsで書かれたTwitterがどのように大きなボトルネックとパフォーマンス問題に直面したかという話をした。だがこの問題は対処可能だった。同サービスはSolarisで動作しており、DTraceプロファイリングツールで問題を特定できたためだ。しかし、ここで大事なのは「巨人の肩の上に立つことだ」と同氏は述べた。「1からやり直す必要はない」

 マードック氏は、コミュニティーの構築は「クリティカルマスという」真の目標達成に重要だということは分かっていると語った。「OpenSolarisの場合、サンはうまくコミュニティの種子をまいてきたと思う。だが現時点ではこのコミュニティは主にサンの人々で構成されている」と同氏。

 最後に、サンでの「日常的な仕事」について、同氏は「Linux開発者がサンで何を提供するかを見出すことだ」と説明した。「われわれはA地点にいて、B地点に行こうとしている。そのためのプランを組み立てている」

 それから、もっと具体的な発表を行う時期について、同氏は「重要な記念日がやって来る。その時何かが起きると期待してもらっていい」とほのめかした。6月14日には、OpenSolarisプロジェクトが2周年記念を迎える。

原文へのリンク

(eWEEK Darryl K. Taft)

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