ソフトフォン・アプリがSIP通話に対応

ソフトバンク端末で企業FMCのコスト削減、アバイア

2007/05/30

avaya01.jpg FMCでコールセンターからオフィスへの食い込みを強化すると語った日本アバイア 代表取締役社長 藤井克美氏

 日本アバイアは5月30日、ソフトバンクモバイルが4月26日に販売開始した法人専用スマートフォン「SoftBank X01NK」(Nokia E61)を用いた最新FMCソリューションについて発表した。

 これは日本アバイアがPCや携帯端末向けのソフトフォン・アプリケーション「Avaya one-X」と同社のPBXによって実現しているFMC(Fixed-Mobile Convergence)ソリューションを1歩前進させ、さらに通信費の削減につなげるもの。

 同ソリューションでは、携帯電話に内線番号を割り当て、外部からの着信を、PBX経由で移動体通信網を通じて内線電話として受けたり、その逆に社外への通話を内線電話として行い、通話相手には会社の代表電話番号を通知したりといったことができる。社内の内線通話は、相手の内線番号を入力するか、ソフトフォンに表示される内線番号帳から選択するだけでいい。電話会議やコールピックアップを実現しているほか、通話セッションを完全に保持したまま携帯電話、PC、固定電話機の間の切り替えが行える点も大きな特徴となっている。

 X01NKに対応したSymbian用ソフトフォン・アプリケーションの最新版「Avaya one-X Mobile v4.2」では、新機能としてSIP対応が加わった。これにより、X01NKの備える無線LANアクセス機能を通じて、社内、社外にかかわらずIP電話としての通話が実現した。このため、例えば海外から社内や国内の客先への通話コストを大幅に削減できる。受発信でソフトバンクモバイルの通信網を優先するか、SIPを優先するかについては、各端末で設定が可能。

 Avaya one-X Mobile v4.2は、アバイアのWebサイトで無償ダウンロード提供中。ただし、一連の法人向け機能を活用するにはアバイアのPBXソフトウェア「Avaya Communication Manager」が必要であり、さらにユーザーライセンスを購入する必要がある。従来の移動体通信網を生かしたFMCを行う場合は1ユーザー当たり83ドル、さらに無線LANによる通話モードを追加したい場合は1ユーザー当たり166ドルだという。

 日本アバイアではこれをまず、PBX製品の既存顧客を中心に、構内PHSからの切り替えソリューションとして売り込んでいく。ソフトバンクモバイルは今回のソリューションにおいては端末ベンダとしての位置付けだが、グループ企業であるソフトバンクテレコムがインテグレーションサービスを提供するほか、日本アバイアの既存販売代理店と連携していくという。

(@IT 三木泉)

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