大塚商会から“独り立ち”

OSKが中小企業向け新SMILE発表、ユーザービリティ向上に注力

2007/09/26

 大塚商会の100%子会社、OSKは9月26日、年商10億円未満の中小企業をターゲットにした業務アプリケーション「SIMILEisシリーズ」を10月19日に出荷開始すると発表した。これまでSMILEシリーズはOSKが開発し、大塚商会が販売してきたが、今後はOSKが販売元になる。大塚商会は販売パートナーの1社の位置付け。OSKの独立性を高めることで販売パートナーの拡大を狙う。

smile01.jpg OSKの代表取締役社長 宇佐美愼治氏

 SMILEisシリーズは販売、会計、給与の3つのパッケージを用意。CRMも準備している。クライアントPC上で稼働するスタンドアロン版とサーバを立てて、複数のクライアントで利用するLAN版の2つがある。従来のSMILEシリーズと比べてユーザービリティを向上させたのが特徴。ユーザーごとに操作画面の文字やメニューをカスタマイズできるようにした。

 技術的にはマイクロソフトの「.NET Framework」を採用し、Windows技術との連携を高めた。起動管理やログ管理、セキュリティなどの共通機能を提供するプラットフォームを持つことで、アプリケーションの管理を容易にした。スタンドアロン版、LAN版ともデータベースとしてマイクロソフトの「SQL Server 2005」をバンドルする。インターネット経由でアプリケーションをアップデートできるようになっていて、法改正などにも柔軟に対応できるという。

 中小企業で使用する一般的な機能を備えるが、カスタマイズには制限がある。スタンドアロン版、1ユーザー当たりの価格は販売が50万円(税別、以下同)から、会計と給与が25万円から。LAN版はそれぞれスタンドアロン版の2倍程度の価格になる。2007年末までに1000本の出荷が目標だ。

 OSKの代表取締役社長 宇佐美愼治氏は「SMILEisシリーズの競合はPCA製品やOBC製品」と説明。大塚商会からのOSKへの販売元の移管については「OSKが独立した会社としてやっていこうという決意だ」と話した。

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(@IT 垣内郁栄)

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