モバイル機器管理サービスも
日本HP、通信事業者による中堅/中小向けIaaSの提供を支援
2010/10/13
日本ヒューレット・パッカードは10月12日、通信事業者やサービスプロバイダーによるIaaS(Infrastructure as a Service)の提供を可能にする「HP Cloud Services Enablement for Infrastructure as a Service」(HP CSE for IaaS)を発表した。
日本HPは2010年3月に、中堅/中小規模企業向けにクラウド形式のサービス提供を検討する通信事業者を支援するための「HP Cloud Services Enablement for Communications Service Providers」(HP CSE for CSP)」と、その中核となるプラットフォーム「HP Aggregation Platform for SaaS」(HP AP for SaaS)を発表している。
新サービスは、このサービスを強化するもので、「コンピューティングやストレージといったさまざまなハードウェアリソースをサービスとして提供できるようにする」(米HP 通信・メディアソリューションズ開発統括本部 CMSプラクティス本部 本部長 オッタビオ・カルパレッリ氏)。
HP CSE for CSPでは、HPが定義する「アグリゲーションレイヤ」を通じて、通信事業者自身が提供するサービスやサードパーティが提供するパブリッククラウドサービスを集約し、顧客企業に提供する形となる。この際、日本HPが提供するテンプレートと、「HP BladeSystem Matrix」や「HP Operations Orchestration」といった同社の製品群を組み合わせることで、設定や構成、プロビジョニング作業を自動化できることが特徴だ。課金情報を収集するコンポーネントも含まれており、顧客企業がポータルサイトから申し込むとすぐにサービスを提供できる環境を整えるという。
日本HPは同時に、スマートフォンやモバイルデバイスの管理をサービスとして提供できるようにする「HP Cloud Services Enablement for Device Management as a Service」(HP CSE for DMaaS)も発表した。企業におけるモバイル機器の活用が広がるとともに高まってきたセキュリティ上の懸念に対処するサービスを、クラウド形式で提供できるようにする。
HP CSE for DMaaSは、日本HPのモバイルデバイス管理製品「HP Mobile Device Management」をベースにしている。スマートフォンや携帯電話などのアップデート管理や設定といった作業を、ネットワークを介して行えるほか、紛失時にはリモートからデータの消去が可能だ。通信事業者はこれを利用して、企業やコンシューマー向けに独自のモバイル管理サービスを展開できるという。
両サービスとも価格は個別見積もり。
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