[Analysis]

クライアントOS、Longhornはどうなる?

2004/08/31

longhorn.gif

 マイクロソフトは8月27日(現地時間)、Windows XPの後継OSとなる「Longhorn」(コードネーム)を2006年に発売すると発表した。同OSに関しては、これまで何度も発売日をめぐる憶測が飛び交っていた。

 5年。――Windows XPの発売からLonghornの発売までの間隔となる。米国で1992年に発売したWindows 3.1から2001年に発売したWindows XPまでで9年。しかし、その間にはWindows 3.11 for Workgroup、Windows 95、Windows 98、98 Second Edition、Windows MEといったクライアントOSが発売された。

 以前に比べて発売年の間隔が長くなっているのは、コーディング量が多くなったことや(機能の向上1つとっても膨大な作業量となる)、セキュリティ対策に時間が掛かるからだともいわれている。

 今回のLonghornの発売は2年後だが、当初搭載されるはずだったストレージサブシステムの「Windows Future Storage」(WinFS)やWebサービス指向のコミュニケーションサブシステムの「Indigo」、プレゼンテーションのサブシステムの「Avalon」はすべてLonghornの発売後に別に提供されることになる。

 サーバOSでは、UNIXやWindowsにLinuxという新たなライバルが現れている。そしてクライアントOSの世界でも、Linuxを搭載したPCが発売され始めた。そうした中で、自社のサーバ戦略を確かなものにするためにも、マイクロソフトはクライアントOSの市場を押さえておきたい。Longhornの主要機能を削ってでも発売を、という今回のマイクロソフトの決断はどのような結果をもたらすのか。そして、クライアントOSの世界に異変は起こるのだろうか。

情報をお寄せください:



@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)