第3回 ログと映像が連携する新しいオフィスセキュリティ

西　常夫
SSFCアライアンス監視カメラ分科会リーダー
株式会社タイテック
経営戦略本部 技術戦略室

武士俣　潤
株式会社タイテック
営業本部 第3営業部 営業3グループ
2007年6月18日

　「ログ」と「映像」の連携でセキュリティが変わる

　SSFCでは、より高度なセキュリティが求められるオフィスセキュリティ市場では、ICカードによる入退室やオフィス機器の操作のログと、その瞬間の監視カメラの映像が連携して一体となる新しいセキュリティシステムが必要であると考えています。

　今回は、SSFC対応カメラセキュリティシステムにおいて、各セキュリティ機器が連動する仕組み、当該システムを有効活用した日次監査での利用方法や事故発生状況の特定法の例を紹介します。

　繰り返しになりますが、SSFCは、SSFCカードのセキュリティフォーマットとその使用方法についてアライアンス連携することにより、SSFCカードによる入退室管理システム、PCログイン管理やプリンタ複合機利用管理やFAX送信管理などのオフィス機器管理システム、ロッカーやキャビネットなどのオフィス什器管理システムなどを含めたトータルなセキュリティを実現するセキュリティシステムです。

　SSFCには、もう1つのアライアンス連携があります。それがSSFC対応カメラセキュリティシステムとしての連携です。SSFCに対応したセキュリティ機器と監視カメラシステムは、SSFCアライアンスで仕様策定された「SSFC通信プロトコル」により接続され、1つのシステムを構成しています。

　SSFC対応カメラセキュリティシステムは、SSFCアライアンス参加企業からリリースされるSSFCカードによる入退室扉（ドア、ゲートなど）、PCやプリンタ複合機やFAXなどのオフィス機器、ロッカーやキャビネットなどのオフィス什器などのSSFC対応セキュリティ機器とSSFCに対応した監視カメラシステムが、LANなどの既存のネットワークで接続されます。

　SSFCカードを使用してSSFC対応セキュリティ機器を操作したとき、セキュリティ機器はSSFC通信プロトコルを使って、機器の利用状況を示すデータをSSFC対応監視カメラシステムに送信します。

　このデータはINDEXデータと呼ばれ、社員ID、機器の設置拠点情報や機器種類の情報、機器使用状況の情報などから構成されます。監視カメラはINDEXデータ受信を録画起点（トリガー）として、INDEXデータとその瞬間の監視カメラ映像を関連付けて、SSFC対応監視カメラシステムに録画します。

　「ログ」と「映像」を関連付ける「INDEXデータ」の活用

　SSFC対応カメラセキュリティシステムは、SSFC対応セキュリティ機器の近傍に設置した監視カメラ（1〜数個）と、その監視カメラの映像とSSFC対応セキュリティ機器から送信されるINDEXデータを関連付けして記録するデジタルレコーダおよびデジタルレコーダの専用PCビューワで構成されます。

　ユーザーは専用PCビューワを使って、デジタルレコーダに記録されているINDEXデータおよび画像データを時系列に表示させたり、INDEXデータの項目を使って検索表示させたりできます。

　例えば、「録画時刻：○月○日○時〜○時」の間で「機器の設置拠点：セキュリティルーム#1ドア」を入退室した「社員ID：Aさん」のすべてのログを時系列でリスト表示できます。そのリスト表示されたログの1つをカーソル選択することにより、SSFCカード操作時の映像を再生して確認できます。

　また、SSFC対応監視カメラには、SSFCカードを操作した時刻より数秒前から録画開始するプリ録画機能、入退室ドアが開いている間やセキュリティ機器を使用している間は録画を継続するポスト録画機能が用意されています。実際のセキュリティ機器の使用状況に合わせて、これらの機能を組み合わせることで高セキュリティな録画となります。

　なお、印刷ファイル名や閲覧データ内容など、より詳細なログ情報がSSFC対応セキュリティ機器に残されていますので、専用PCビューワを利用してセキュリティ機器、社員ID、操作状況、発生時刻を特定した後、さらなる詳細な追跡調査ができます。

　専用PCビューワは複数のデジタルレコーダに接続できるので、オフィス全体のログと映像の確認ができます。例えば、「社員Aさんが、何時に出社して、どの部屋に入退室して、どの時間帯にPCログインして、いつプリンタ複合機で印刷して……」という社員の行動のトレーサビリティを行うことも可能となります。

　さらに、録画映像に「社員ID」をスーパーインポーズ（データ埋め込み表示）することで、SSFC対応セキュリティ機器を操作している人が間違いなく本人であるかどうかを目視で確認できます。

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Index
ログと映像が連携する新しいオフィスセキュリティ
	Page1 活用が難しかったセキュリティ機器の「ログ」 確認作業の負荷となる監視カメラの膨大な「映像」
	Page2 「ログ」と「映像」の連携でセキュリティが変わる 「ログ」と「映像」を関連付ける「INDEXデータ」の活用
	Page3 ネットワーク通信も4つのセキュリティレベルで規定 複数拠点への対応や「ログと映像」の一元管理への対応

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