貿易EDI対応ソリューション事業を開始

2001/3/30

 CTCファイナンシャルエンジニアリング(CTCFE)は、貿易取引業務に必要なさまざまな書類を電子化して処理する貿易金融EDIソリューション構築事業を開始した。CTCFEが対応するEDIシステムは、ヨーロッパを中心とした貿易EDIネット「Bolero(ボレロ)」。また同社は米アピアンブリッジの「Genius Merchant」を、Bolero対応ソフトとして採用した。

 Boleroネットは、貿易取引に必要な書類(約40種類)を電子化するために、1994年にヨーロッパで実施されたプロジェクトを発端とするネットで、英Bolero International Limitedが運営している。同社にはSWIFT(金融機関の国際通信ネットワーク)やTTクラブ(物流業界の相互保険組合)などが出資しているため、ヨーロッパだけでなく、米国やアジアでも採用している企業が多い。

 これまで企業がSCM(サプライ・チェーン・マネジメント)を採用していても、貿易取引に関する部分は紙に出力する必要があった。しかし、CTCFEが提供するソリューションを提供することで、この部分も電子化できる。

 アビアンブリッジのGenius Merchantは、Boleroネットに接続し、貿易書類の送受信などを可能にするソフト。さまざまな書類のテンプレートが用意されているので、それを利用するだけで簡単にファイルを作成できる。

 日本の貿易取引では、経済産業省の「JETRAS(貿易管理オープンネットワークシステム)」と、民間企業が推進している「TEDI(貿易金融EDI)」が存在する。

 JETRASは、外国為替管理法に基づく輸出入手続きの電子化システムで、TEDIは企業間の書類を電子化するシステム。両システムも現在は日本の企業を対象としている。ただし、TEDIの本格稼働は2001年6月以降の予定。現在、JETRASとTEDIの相互接続は実験段階で、海外の貿易EDIネットなどとの接続は実現していない。

[関連リンク]
伊藤忠テクノサイエンス
CTCファイナンシャルエンジニアリング
米アピアンブリッジ
Boleroネット

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