“パラパラ漫画”状態で文書を高速閲覧、NECが新版発表

2006/5/20

 NECは5月19日、JPEG2000形式に変換することで文書を高速に配信、表示することができる閲覧ソフトウェアの新版「DocumentSkipper Ver3.1」の出荷を5月31日に開始すると発表した。複数の文書を“パラパラ漫画”のように見ることができ、大量のドキュメントであっても効率的に処理できるという。

 DocumentSkipperはクライアント/サーバ型のソフトウェア。サーバに蓄積した文書をクライアントに配信して閲覧する。文書はサーバに登録する際に画像圧縮方法であるJPEG2000形式の画像に変換する。JPEG2000は1ファイルの中に、複数の解像度の画像を持つことができるのが特徴。DocumentSkipperはこの機能を利用し、パラパラ漫画状態で文書を閲覧する際はデータ量が少ない低解像度データを配信、停止しているときは中解像度で配信、拡大時は高解像度でユーザーに見せる。

 複数ページの文書であっても配信はクライアント画面の表示に必要なデータだけ。そのため広帯域なネットワークは不要で、ADSL程度の通信で利用できるという。Webブラウザの「Internet Explorer」にActiveXコントロールをインストールし、クライアントとして利用する。URLを指定して文書にアクセスするが、URLにはアクセスできる期限が設定されていて、不正な閲覧をブロックする。文書データはクライアントに残らないため、NECでは情報漏えい防止にも活用できるとしている。配信した文書の印刷やプリントスクリーンによるキャプチャなどもサーバ側で制御できる。

 利用できる文書は、オフィスドキュメントやPDF、CADデータなど。DocumentSkipperに取り込む際にOCR機能を使って全文をテキスト化するため、文書の全文検索も可能。DocumentSkipperの価格は30万円から。別に月額保守料金が必要。

(@IT 垣内郁栄)

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