買収戦略はあいまい

MSバルマーCEO、Googleドキュメントにコメント

2007/10/19

 米マイクロソフトのスティーブ・バルマーCEOは10月18日、Web 2.0 Summitの共同ホスト、ジョン・バテル氏から再三求められたにもかかわらず、同社がYahoo!かFacebookの買収を考えているかどうか答えなかった。

 だが同社は今後5年間、オープンソフトを使っている企業も含め、毎年約20社を5000万〜10億ドルで買収するつもりだと同氏は語った。

 「当社は広告に関してFacebookと素晴らしい提携関係を築いている。われわれはFacebookをを大変気に入っている。それが当社をどこへ導くのかこれから分かるだろう」。バルマー氏が買収の可能性について語ったのはこれだけだった。

 Facebookとの取引で利益を得ているのかとの質問に対し、同氏は、うわさではそうではないとはぐらかした。「だが、当社は日々多くのことを学んでおり、私はいまのわれわれのポジションにも、学んでいることにも満足している」

 Yahoo!に関しては、素晴らしい企業であり、マイクロソフトは同社と建設的で良好な関係を築いていると同氏は語った。同氏はまた、多くの人が「ナンバー1プレイヤー(Google)がナンバー2、ナンバー3よりもずっと大きいため、ナンバー2と3が一緒になるのは理にかなっている」と考えていることを認めた。

 だがマイクロソフトは単独でやっていくという自社の路線を信じており、「自分がやっていることが気に入っている。いずれかの時点で、(買収・合併が)妥当になるかもしれないが、当社が向かっているのはそこではない」と同氏は語った。

 インタラクティブ広告のAvenue A RazorFishを傘下に持つaQuantiveの買収に60億ドルを費やした後では、「60億〜150億ドル級の買収案は少ない。あってもノーコメントだ」と同氏。

 また予想通り、同氏はPopflyの公開ベータ版をリリースした。このツールはMicrosoft Silverlightをベースにしており、これを使うとマッシュアップ、ガジェット、Webページ、アプリケーションを構築し、共有できる。

 マイクロソフトに関して満足している点、改善が必要な点を聞かれ、同氏はすべてに満足しているが、すべて改善が必要だと答えた。「当社はエンタープライズ分野で成功しているが、まだ触れてもいないものがたくさんある」

 マイクロソフトは検索分野では、どこからともなくあっという間に現れたが、この分野の市場リーダー(Google)と比べると小さなプレイヤーだと同氏はいう。「だから、すべての分野にたくさんのいい点と改善の余地がある」

 同氏は、以前Googleを一芸しかないと表現していたことについて、その発言は文脈に照らして見なければならないと語った。IT企業は従来、特定の分野から出発して、そこから周囲へ広がっていくものだ。

 だがマイクロソフトは以前から2つの芸を持っていた。同社はデスクトップ企業として出発したが、今はエンタープライズ分野の大手であり、1つのビジネスモデルと技術分野にとらわれているように見えるGoogleとは違って、3つあるいは4つの芸を持とうとしているとバルマー氏は語った。

 「だが、いくつも芸を持てるようになるには、社員に新しい戦略的な分野を追求する主体性を与えなくてはならない。そして、何かエキサイティングなものを見つけたら、われわれは迅速に動く」

 Microsoft OfficeとOffice Live、オンラインの競合製品の脅威について、同氏は、マイクロソフトの仕事は生産性をもたらすことだと語った。

 Google Docs & Spreadsheetsをどう思うかという質問には、シンプルで優れたコラボレーションツールだが、同社のほとんどの顧客がWordやExcelで使っている機能がないと指摘した。

 同氏は、売上高の25%を稼ぎ出せる広告事業を築くという目標を達成するために、マイクロソフトには成功させなければならないことがたくさんあると語った。1つ目は優れた検索の提供だ。最も利益の出る広告は検索から得られる。2つ目は、コミュニティとコミュニケーションに優れていなければならない。3つ目は、すべてのモデルをカバーする強力な広告プラットフォームを持つ必要がある。

 いまは狭く定義されている広告シンジケーションモデルを、向こう5年かけて規定し直すと同氏は語り、現在のほとんどのシンジケーションはシンプルなテキスト広告で配信保証がないと付け加えた。「広告プラットフォームは、配信保証を与え、単にシンジケーションを通すだけではなく広告料金表を提供するよう進化しなければならない」

原文へのリンク

(eWEEK Per Galli)

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