モバイルブロードバンドを視野に提携
アッカがイー・アクセスの子会社に
2008/07/31
通信事業者のアッカ・ネットワークスとイー・アクセスは7月31日、将来の事業統合に向けて業務、資本の両面で提携を結んだ。従来展開してきたDSLホールセール事業の効率化を図るとともに、将来的な成長が見込まれるモバイルブロードバンドビジネスの強化をにらんだもので、「今後の成長の第一歩」(アッカ・ネットワークスの代表取締役社長、須山勇氏)という。
今回の提携では、イー・アクセスが保有するDSL設備を約33億円でアッカに譲渡するとともに、設備の保守業務もアッカに統合し、業務の効率化を図る。これにともないイー・アクセスはアッカに設備使用料を支払う形で、DSLサービスを継続する。また、モデムのレンタルやカスタマサポートなどのバックエンド業務も統合し、効率化を図る。ただし、「エンドユーザーに向けたフロントエンドのサービス形態を変えるわけではない」(イー・アクセスの代表取締役社長、深田浩仁氏)という。

同時に資本面では、アッカがイー・アクセスを対象に6万1790株の第三者割当増資を実施する。この結果、イー・アクセスはアッカの総議決権数の約45.3%を保有。アッカはイー・アクセスの連結子会社となる。
アッカでは一連の業務/資本提携によって、今後5年間で売り上げ140億円のシナジー効果が生まれると見込んでいる。また統合によるコスト削減効果として、アッカ側で約60億円、イー・アクセス側で約10億円を見込んでいる。
深田氏は一連の提携によって「非常に大きなシナジーがもたらされると確信している」と述べた。両社の業務で重複している部分を統合することで、コスト削減効果が望めるとともに、グループ化することによって、モバイルとの連携を含めた新たなサービスにつなげていくという。
光ファイバの普及により、DSL市場は将来的に縮小傾向に向かうと予想されるが、「DSL市場自体がなくなることはない」と深田氏。須山氏も「数年間は1000万ユーザー程度で推移するだろう。その中で30%のシェアを目指す」と述べた。
ただ両社の真の狙いは、モバイルブロードバンド市場での地位確保にある。イー・アクセスの取締役会長、千本倖生氏は「モバイルブロードバンドでしっかりとした着地点を持っていないと、これからの事業展開は難しい」と述べ、固定ブロードバンド通信だけでなく、モバイルにはじまり、FMC、次世代ネットワークといった新しい市場に両社のリソースを投入していく姿勢を示した。
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