エンタープライズニーズに対応

Google Maps API、企業向けに有償版提供へ

2009/05/18

 グーグル日本法人は5月18日、これまで個人利用者向けに無償提供していた地図サービスのAPIを、「Google Maps API Premier」として企業向けに有償で提供していくと発表した。通信量の多いWebサイトに対応できるほか、HTTPS対応、広告表示を制御できるなどの違いがあるが、基本的な機能は従来から提供されているAPIと同等。無償版と有償版の主な違いは以下の通り。

機能 無償版 有償版
ストリートビュー
ルート検索
Static Mapsリクエスト制限 1000件/日 1万件/日
ジオコードリクエスト制限 1万5000件/日 10万件/日
HTTPS
SLA
広告表示の抑制
有料サイトでの利用
イントラネット利用

Google Maps APIの有償版、無償版の主な違い

 利用料金は年額2500ドルからで、通信量や利用形態など要件によって金額は異なる。同社と販売代理店契約を結んだゼンリンデータコムも、従来から提供している地図サービス「e-map」と合わせてGoogle Maps API Premierを再販する。従来からの利用者には両者を組み合わせて利用できるなど、ゼンリンは導入、保守、カスタマイズ、サポートなどで付加価値を提供していく。価格は年額50万円から。

 グーグルが日本で企業向け製品を出すのは、企業向けの検索アプライアンス、Webベースのメール・オフィス製品のGoogle Appsに続いて第3弾。近年、デジタル地図市場で利用が進む位置情報を取り込んだサービスへのニーズに応えた形。「不動産、飲食、観光などでの拠点案内、公共サービスでの経路案内、流通や運輸での車両トラッキングなど、エンタープライズユーザーでニーズが高まっている」(グーグル エンタープライズ セールス マネージャー 大須賀利一氏)という。

 欧米では、すでに地図サービスAPIの有償サービスを提供しており、約15万サイトでの導入実績があるという。

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(@IT 西村賢)

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