[Analysis]

2003年サーバ市場の面白い数字

2004/03/09

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 ガートナー ジャパンが3月3日に発表した2003年国内サーバの市場動向の資料を読んでいて面白い数字を見つけた。ガートナーによると「Itaniumサーバは2002年の94台から1183台へ拡大しました」。Itaniumを搭載したサーバって1000台あまりしか売れていなかったのか……。2002年の94台というのもすごいが、1183台というのはどうなんだろう。

  ちなみにUNIXサーバやメインフレームを合わせたサーバ市場全体の出荷台数は43万6457台だ。ガートナーの資料ではItaniumサーバの総出荷金額は分からないが、各ハードベンダは商売になっているのだろうか。システム・インテグレーションやサポートを組み合わせないとなかなか利益を出すのは難しいのでは、と推測してしまう。

 一方で32ビットプロセッサのXeonは快調のようだ。同じガートナーの資料によると、Xeonは2003年に出荷されたIAサーバの半分以上に搭載。残りをItaniumやPentium、AMDのプロセッサなどが分け合っているという構図だ。このままXeonのパフォーマンスが向上し、コストが逆に下がり続けるとUNIXサーバやメインフレームからのマイグレーションがItanium搭載サーバではなく、Xeon搭載サーバになる、ということにもなりかねない。インテルが先日発表したXeon上で64ビットアプリケーションを稼働させる新機能「64bit extention」によって、32ビットから64ビットに顧客のアプリケーション環境をうまく移行させられれば、Itaniumの出荷も跳ね上がるだろう。

 Linuxを搭載したサーバは2002年から60.7%増の4万9898台だった。サーバ市場全体に占めるLinuxサーバのシェアは11.4%になり、UNIXサーバを上回った。ここでもIAサーバは堅調に伸びているようだ。また、各社がラインアップを充実させているブレードサーバは2002年から231%の増加で1万105台を出荷した。特に日本IBMのブレードサーバの出荷が伸びたという。ブレードサーバ+Xeon+Linuxというのが、近未来のコンピューティングの姿だろうか。

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