Database Watch 12月版 Page 2/2

SQL Server 2008の盛り上げキャンペーン始まる


加山恵美
2007/12/17

オープンソースの次期版は次々とRCが登場

 オープンソースのRDBMSも着々と次期版に向けて開発を進めています。まず、海外ではゾウ、日本ではカメがマスコットとなっているオープンソースのRDBMS、PostgreSQLです。「ポスグレ」とも呼ばれています。現時点では昨年末リリースされた8.2が最新版となっていますが、次期版となる8.3がもうすぐ出そうなところまで近づいてきました。

 PostgreSQLのオフィシャルサイトでは、12月5日付でPostgreSQL 8.3 ベータ4を公開しました。これはRC(評価版)まであともう1歩か2歩という段階のようです。近年を振り返ると、年末近くになるとRC(評価版)が登場し、その直後に正式版がリリースされるパターンが多いので、次期版が年内に出るのか、出ないのか、微妙なところです。

 ちなみに日本のPostgreSQLユーザ会では12月18日に忘年会を予定しており、その日のアジェンダには「PostgreSQL 8.3リリース予想大会」も予定されています。そういう企画があるということは、少なくとも忘年会まで正式版のリリースはないかもしれません。リリースされてしまえばその企画はボツになってしまいますからね。とはいえ、それも分かりません。もしかしたら忘年会では意外にも「忘年会の前にリリースするとは思わなかったよ。わっはっは」「安心して忘年会を迎えたかったから出しちゃったよ。わっはっは」なんて会話で盛り上がってしまうのかもしれません。さて、実際はどうなるでしょうか。

 ほかにも目を向けてみましょう。MySQLの最新版は5.0ですが、次期版は5.1です。MySQLも次期版はRCの段階で、もう少しという段階です。関係者からは「(正式版は)来年の春ごろではないか」と予測する声もあり、まだ定かではありませんが来年の早い段階には正式版が出る可能性があります。加えてMySQLでは6.0も同時並行で開発が進んでいます。こちらはまだアルファ版なので、まだまだ先になりそうです。

 もう1つ、Firebirdもあります。12月4日、FirebirdのオフィシャルサイトにはFirebird 1.5.5 RCがリリースされたところです。また10月にはFirebird 2.1 ベータ2がリリースされています。あらためて見渡すと、現時点ではオープンソースのRDBMSご三家はすべてRCを抱えていることになりますね。どれも次の段階へ向けてもう少しのようです。

XMLデータベースのプロへ、認定試験開始

 前もお伝えしましたが、XMLマスター認定制度でXMLデータベースの知識を問う試験が12月7日から始まりました。XMLマスターとはXMLおよびXML関連技術のスキルを測るための技術者認定制度です。ベンダが主催する試験と違い、特定の製品に関するスキルを測るものではなく、中立的であることが特徴です。

 この試験は基礎編となる「ベーシック」と応用編となる「プロフェッショナル」の2レベルで構成され、プロフェッショナルのレベルでは「アプリケーション開発」と「XMLデータベース」の2分野に分かれています。今年から「XMLマスター:プロフェッショナル(XMLデータベース)」試験が新たに追加になり、晴れて12月から受験ができるようになりました。

 新試験はその名のとおり、XMLデータベースの知識を問うものです。出題範囲はXMLデータベースの特徴、XQueryやXPathの構文、XMLデータ設計上の考慮点やRDBへのマッピングなどです。XMLの知識のみならず、RDBの知識も必要となります。なお、当試験の初期認定者にはクリスタル製の記念盾が贈呈されるそうですよ。贈られるのは3人ということなので、手にできたらかなり自慢できるのではないでしょうか。

 ではまた来年、お会いしましょう。よいお年をお迎えください。

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 Index
連載 Database Watch 12月版
SQL Server 2008の盛り上げキャンペーン始まる
  Page 1
・マイクロソフトは2008に向けて準備中
Page 2
・オープンソースの次期版は次々とRCが登場
・XMLデータベースのプロへ、認定試験開始


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