岡田 大助
@IT編集部
2008年3月17日

■バーコードが普及した3つの理由

 バーコードが普及した理由の1つとして安価だったことが挙げられます。RFIDタグなどと違って主要なメディアは紙です。パッケージのデザインの一部として印刷(ソースマーキング)してしまえば、コストはほとんど掛かりません。バーコードプリンタを利用して個別に印刷してもラベルとインク代程度です。

 また、運用面での柔軟性が高いのも特徴です。紙メディアで利用されることが多いバーコードですが、実際には印刷対象を選びません。プラスチックや金属などにも印刷可能ですし、二次元バーコードをディスプレイに表示してユーザーに読み取らせるシーンも一般的になってきました。読み取りは光学式であるため、接触でも非接触でも可能ですし、二次元バーコードではどのような向きからでも読み取れます。

 読み取りの信頼性の高さではどうでしょうか。バーコードは、一部が欠けていたり汚れていたりしても、バーコードを横切るようにスキャンできれば情報を取得できます。二次元バーコードでは一部が欠けていても誤り訂正機能で情報を復元することが可能です(QRコードの場合、最大で30%程度が復元できます)。それでも読み取りができない場合は、セルフチェック機能により「読み取り不可」を返すため、誤読率は非常に小さくなっています。

 今後、RFIDなどの新しいコードキャリアが登場しても、バーコードは併用され続ける可能性が高いでしょう。


Index
5分で絶対に分かるバーコード
  黒と白のシマシマの謎
バーコードが普及した3つの理由
  バーコードは愛称に過ぎない
  国内で利用される一次元シンボルは5種類
  情報量が飛躍的に増えたニ次元シンボル
  どのようにバーコードを読み取るのか

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