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ISO 9660

【アイ・エス・オー・キュウ・ロク・ロク・マル】

最終更新日: 2000/06/16

 CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)の論理フォーマットを規定した国際標準仕様。

 CD-ROMは、広く普及した音楽用CDのテクノロジをベースとして、エラー検出/エラー訂正の性能を向上させることにより、コンピュータなどで利用可能なデジタルデータを記録できるようにしたものである。音楽用CDのセクタフォーマット規約はRedブックと呼ばれるが、CD-ROMのセクタフォーマットはYellowブックで規定されている。しかしYellowブックで規定されているのはCD-ROMのセクタフォーマットだけで、盤面に並んだいくつものセクタをどのように使用して、ファイルなどのデータを記録するか(つまり、どのようなファイルシステムを構築するか)はYellowブックでは規定されていない。特定のハードウェアなどに依存することなく、どのようなシステムでも同じCD-ROMを読み出せるように、ディレクトリの構造やファイル名の命名規約、ファイルの記録方式など、ファイルシステムの論理構造を規定したものがISO 9660である。

 ISO 9660による実際のファイル命名規則などは、仕様が検討された時期に最も制限が強かったMS-DOSの影響を大きく受けている。このためISO 9660のファイル命名規約では、ファイル名/ディレクトリ名は8.3形式(ファイル名8文字、拡張子3文字)で、大文字/小文字の区別は行わないとされている。またディレクトリ階層は8レベルまでで、1つのファイルは必ず物理的に連続したセクタに記録されることなどが規定されている。実際には、ISO 9660では、3段階の交換レベル(interchange level)を規定しており、今述べた規約はこのうち最も制限の強いレベル1にあたる。ほかには、最大32文字までのファイル名を許容するレベル2や、1つのファイルが物理的に連続したセクタに記録されない形式も許容するレベル3がある。しかし一般にISO 9660仕様といった場合には、最も制限の強いレベル1を指すことが多い。

 このようにISO 9660は、規約に強い制限を盛り込んだ代わりに、より多くの機器で読み出し可能なフォーマットを実現した。しかしたとえばUNIX環境では、ファイル名の大文字/小文字が区別できない、各種のファイル属性(グループIDやユーザーIDなど)が記録できないなどの問題があった。このためDEC社(現Compaq社)やHewlett-Packard社、Sun社などのUNIXベンダは、ISO 9660仕様を一部拡張して、こうしたUNIX環境独自の情報を記録するためのRockRidgeフォーマットを考案した。またMicrosoft社製のオペレーティングシステムでも、MS-DOSからWindows 95へと進化するにあたり、8.3形式を超えるLongFilenameを利用できるようになったため、CD-ROMでこうした長いファイル名を記録可能にするJoliet(ジュリエット)フォーマットがMicrosoft社などによって考案された。このJolietは、ISO 9660との上位互換性を持つフォーマットであり(最大64文字までの長いファイル名と同時に、8.3形式のファイル名も含んでいる)、現在では多くのCD-ROMでこのフォーマットが利用されるようになってきている。

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