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PowerNow!テクノロジ (power now technology)

【パワー・ナウ・テクノロジ】

最終更新日: 2001/07/19

 AMDが開発したノートPC向けプロセッサのための省電力技術。2000年6月27日に発表されたx86互換プロセッサ「モバイルAMD-K6-2+」の動作クロック550MHz版、および533MHz版で公式にサポートが表明された。AMDによれば、PowerNow!テクノロジを採用することで、最大30%のバッテリ駆動時間の延長が実現するという。PowerNow!テクノロジはモバイルAMD-K6-2+だけではなく、モバイルAMD-K6-III+やモバイルAthlon 4、モバイルDuronにも搭載されている。

 PowerNow!テクノロジは、最高周波数および最高電圧で動作する「ハイパフォーマンス・モード」、最低周波数と最低電圧で動作する「バッテリセイバー・モード」、状況に応じて動作クロック周波数と動作電圧が変動する「オートマティック・モード」という合計3種類の動作モードを規定している。一般に動作クロック周波数と動作電圧の両方を下げれば、性能は下がるが消費電力を下げることができる。特に、消費電力は動作電圧の二乗に比例するため、動作電圧を切り替えることは消費電力の削減に大きく貢献する。AC電源で駆動している場合は、プロセッサを最大クロック周波数で動かし、バッテリ駆動時には動作クロック周波数と動作電圧を下げることで、消費電力を抑え、バッテリによる駆動時間を長くすることができる。これにより、AC電源使用時にはデスクトップPC並の性能を発揮し、携帯時には長時間のバッテリ駆動を可能にする。

 消費電力を削減できるのは、「バッテリセイバー・モード」と「オートマティック・モード」である。このうち特徴的なのはオートマティック・モードで、必要とされる性能を自動的に判断し、オンデマンドで最適な動作クロックと動作電圧を選択するようになっている。このモードに設定しておけば、プロセッサ性能をあまり必要としなアプリケーションの実行中は消費電力を下げるために低クロック/低電圧で、逆にプロセッサに負担をかけるアプリケーションでは性能を重視して高クロック/高電圧でプロセッサを駆動する、ということが自動的に行われる。

 オートマティック・モードにおける動作クロック周波数の変更は、システム・バスのクロック周波数との比率を変更することで行っている。例えば動作クロック周波数が500MHzのモバイルAMD-K6-2+の場合、システム・バスのクロック周波数は100MHzなので、プロセッサの動作クロック周波数は以下の表のように変更される。

システム・バスとのクロック倍率 動作クロック周波数
5倍 500MHz
4.5倍 450MHz
4倍 400MHz
3.5倍 350MHz
3倍 300MHz
2倍 200MHz
AMD-K6-2+(500MHz版)における動作クロックの遷移

 また、このときの動作電圧は、2.0Vから1.4Vの間を数ステップに分けて変更される。クロック周波数と動作電圧の組み合わせは固定ではなく、設計上はスペックの範囲内である程度自由に選択できる。

 同様の省電力技術としては、Intelの「モバイルPentium III」に組み込まれている「SpeedStepテクノロジ」や、Transmetaのx86プロセッサ「Crusoe(クルーソー) TM5x00」シリーズに採用されている「LongRun」がある。

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