Webサービスに大きく踏み出すRSAの新戦略

2003/6/3

米RSAセキュリティのプレジデント兼CEO アート・コビエロ氏

 RSAセキュリティは同社の各製品を一元管理できる共通アーキテクチャ「Nexus」(ネクサス)を開発、今後製品に組み込んでいくと発表した。ネクサスは同社の新戦略「アイデンティティ&アクセス・マネジメント」に基づくアーキテクチャ。米RSAセキュリティのプレジデント兼CEO アート・コビエロ(Arthur W. Coviello)氏は、「新戦略が提供するソリューションで、ネットワークをより効率的、安全にできる」と説明した。

 アイデンティティ&アクセス・マネジメント戦略は、同社の製品やパートナー企業の製品を統合して、包括的なソリューションを提供する。RSAの認証製品、Webアクセス管理、ユーザー管理、ディレクトリサービスとパートナー企業のプロビジョニング製品などを1つの管理コンソールで統合。具体的には、RSAの「RSA SecurID」と「RSA Keon」がユーザー認証、ユーザー管理を提供。最初にネクサスが組み込まれる「RSA ClearTrust」は、Webアクセス管理を担当し、シングル・サインオンなどのサービスを提供する。また、暗号化ツールキットの「RSA BSAFE」は、暗号や認証だけでなく、Webサービスのトランザクションにも対応させる予定だ。

 統合する際の基盤となるのがネクサスアーキテクチャ。RSAで今後開発される製品はネクサスをベースに構築される。基盤を共通化することで、製品の統合を容易にし、各製品の管理を1つのコンソール、インターフェイスで可能になる。また、ネクサスでは各製品がモジュールとして扱われるので、「必要な機能を必要なタイミングで購入し、追加できる柔軟性がある」(米RSA バイスプレジデント ワールドワイド・マーケティング ジョン・ウォール氏)という。アイデンティティ&アクセス・マネジメント戦略では、各製品のログ収集や監査、レポート生成、データ・リポジトリなどの各機能が共通化される。RSAでは2004年までに全製品にネクサスを組み込む考えだ。

新戦略を説明するRSAセキュリティの代表取締役社長 山野修氏

 RSA日本法人の代表取締役社長 山野修氏によると、ネクサスはリバティ・アライアンスと.NETパスポートの双方に対応させる考え。アイデンティティ&アクセス・マネジメント戦略のターゲットはセキュリティだけでなく、今後増加が見込まれるWebサービスも重視する。RSAでは「WebアプリケーションやWebサービスへ向けたソフトウェア販売を積極的に行う」としている。また、新戦略では、企業情報ポータル(EIP)やエクストラネット、SCMでの企業間連携での利用を想定していて、山野氏は「アイデンティティ&アクセス・マネジメント戦略はIT全体のインフラになる」と新戦略への自信を見せた。

(垣内郁栄)

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RSAセキュリティの発表資料

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