デルがUNIX置き換え戦略、科学技術計算もIAサーバで

2003/6/28

 デルコンピュータは4台のサーバでクラスタを構成し、事前検証することで導入を容易にした「HPCC」(High Performance Computing Cluster)のパッケージ製品を近く発売することを明らかにした。デルは大学の研究機関など小規模な科学技術計算分野をターゲットに売り込む考え。デルは「日本でのHPCCをこれから本格展開させる」としている。

デルのデル・テクノロジー・コンサルティング事業部長 紙屋滋氏

 HPCCは複数のオープン系サーバをクラスタ接続することで、スーパーコンピュータやUNIXのハイエンドサーバ並みのパフォーマンスを実現する技術。デルは海外でHPCCを積極的に進めている。米ニューヨーク州立大学バッファロー校に導入したHPCCでは、デルの「PowerEdge 1650」を1900台と、100台の「PowerEdge 2650」を接続した。科学技術計算に利用しているという。バッファロー校に導入した別のHPCCは300台のサーバを接続。1T Flops以上のCPU性能を記録した。

 デルのデル・テクノロジー・コンサルティング事業部長 紙屋滋氏は、「IAサーバを使ったHPCCの世界市場ではデルはNo.1。昨年11月から今年1月にかけてデルがワールドワイドで導入したクラスタシステムは300セットになる」と説明した。

 国内で近く発売するパッケージ製品は、4台のPowerEdgeを接続する4ノード構成。利用できるサーバはPowerEdge 2650/1750/650で、ノード間の通信にはギガビット・イーサネットスイッチの「PowerConnect 2508」を利用する。最小構成価格は180万円になる予定。パッケージを複数接続して規模が大きいクラスタを構成することもできる。デルでは、Itanium 2プロセッサ搭載サーバを使ったHPCCのパッケージ製品も検討している。

 デルによると、国内ではすでに120ノードのHPCCを大学の研究機関に導入中。稼働している64ノードのHPCCもある。また、大手銀行が60ノードのHPCCを使いデリバティブでのリスクマネジメント計算などに利用しているという。デルでは基幹系システムをUNIXから、WindowsやLinuxを搭載したIAサーバに置き換えるリプレース戦略に力を入れている。ERPなどではIAサーバの比率が上昇。デルはUNIXが強い科学技術計算分野でもIAサーバを浸透させたい考えだ。

(垣内郁栄)

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