日本IBM、Linux+AMD64でグリッドの覇権を狙う

2003/7/31

日本IBM 常務執行取締役員 BP&システム製品事業部担当の橋本孝之氏(左)、日本AMD 取締役 吉沢俊介氏(右)

 日本IBMは7月30日、大規模ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)および分散コンピューティング市場向けにAMDの64ビットプロセッサ「Opteron」を搭載した「IBM eServer 325」2モデルを発表した。同社のサーバラインとしては、IAベースの「IBM eServer x Series」と同列のラック格納型サーバ製品となる。OSにはSuSE Linux Server 8 AMD64、Turbo Linux 8 AMD64、RedHat Linux Advanced Server 2.1/3.0やWindows Server 2003 Enterprise Edition(32/AMD64)の搭載を予定している。

 「IBM eServer 325」はクラスタ化を想定して設計された製品。生物構造の解析をはじめとした大規模な科学/技術計算が必要な製薬業界や衝突解析を行う自動車業界、負荷の高い金融シミュレーション能力が不可欠な金融業といったHPCのニーズに対し、1台あたり39万8000円の安価なハードウェアコストで市場シェア拡大を推進していく。

 同製品の第1号の顧客には、独立行政法人 産業技術総合研究所(産総研)が名乗りをあげた。「IBM eServer 325」1058台をクラスタリング技術によって構築し、結果的に「世界最大のLinuxによるスーパーコンピュータとなった」(日本IBM)。同システムは、合計2636プロセッサで構成され、約11テラフロップスの演算処理能力を発揮する予定。主な用途は、ナノテクノロジーやバイオ・インフォマティクスなどの生命科学分野における研究。例えば、超伝導・燃料電池に使われる新素材の開発や新薬のベースとなる新化合物の開発に費やされる基礎研究などである。

 日本IBM 常務執行取締役員 BP&システム製品事業部担当の橋本孝之氏は「グリッドコンピューティングの分野に対し、『IBM eServer 325』をもって新たに、IBMの力を注いでいく」とし、2003年9月に箱崎に開設する「Linux検証センター」などの検証施設を中核に、同市場のシェア拡大にまい進する構えをみせた。

(編集局 谷古宇浩司)

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