テプラのキングジム、ソリューションビジネスに進出

2005/3/1

 「2005年は当社のソリューションビジネス元年にしたい」。こう述べたのは文具・事務機器メーカーキングジムの代表取締役社長 宮本彰氏だ。同社は、長らくオフィスファイル「キングファイル」や「テプラ」などの事務用品を販売してきたが、2005年より「勤怠管理」や「文書ファイル管理」分野などのソリューションビジネス分野に進出する。今後3年間で20億円の売り上げを目指す。

キングジム 代表取締役社長 宮本彰氏

 宮本氏は、「当社は長い間に渡って、企業の現場が必要としている“モノ”を提供してきた。今後は、現場の意見を重視したモノとソフトを組み合わせたものも販売していく」と方針を語った。また、ソリューションビジネスへ進出する理由については、「IT導入が声高に叫ばれているが、企業や部署によって大分温度差があると感じている。当社は、ITが難しくて導入できなかったり、担当者が1人しかいないような企業も対象だ」と述べた。

 ソリューションビジネスでは、勤怠管理ソリューションと業務支援ソリューション、管理支援ソリューションなどを提供する。具体的には、勤怠管理システム「クロックオン」シリーズ、業務支援システム「アシスト」シリーズ、管理支援システム「コントロール」シリーズを販売する。勤怠管理システムでは、ソニーのFelicaを利用した勤怠管理システムやNTTドコモのQRコードを利用したシステムなどを提供する。QRコードを利用した勤怠管理システムの場合は、派遣社員やアルバイトなどICカードを持たない社員の管理に適しているとしている。

 重要文書を一元管理するシステムでは、オフィス文書をファイリングする際にテプラでQRコードを印刷してファイルに貼り付けて管理するシステムだ。QRコードとPCが連動しているため、ファイルを探す手間が省けるほか、QRコードリーダーで情報入力するため、情報入力の手間も省けるという。

 宮本氏は今後の販売計画について、「発表した新製品の販売に加えて、カスタマイズなどのインテグレーション業務も強化していく」と語った。

(@IT 大津心)

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キングジム報道発表資料

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