米サンがデュアルコアOpteronサーバ「Galaxy」を発表

2005/9/14

 米サン・マイクロシステムズは9月12日(米国時間)、デュアルコアOpteronプロセッサを搭載した新型サーバ「Galaxy」(開発コード名)を発表した。Galaxyは2004年2月にサンが買収した米Kealiaの技術がベースになっており、Kealiaに在籍していたサンの共同設立者のアンディ・ベクトルシェイム(Andy Bechtolsheim)氏が開発を指揮していた。

 Galaxyは規模に応じて3種類のモデル「Sun Fire X4100」「Sun Fire X4200」「Sun Fire X2100」が用意されており、1Uラックサイズなどのスリムな筐体ながら、高い性能と低消費電力、そしてコンポーネントのホットスワップが可能な高信頼性などが特徴だ。デルやヒューレット・パッカード、IBMなどのライバルに対して、サンは高性能の製品を低価格で提供することで戦っていくことになる。

Galaxyを発表した米サンのネットワークシステム部門エグゼクティブバイスプレジデントのジョン・ファウラー(John Fowler)氏(左)と同社 社長兼COOのジョナサン・シュワルツ氏

  米サンの社長兼COOのジョナサン・シュワルツ(Jonathan Schwartz)氏は、「過去の経験は未来に通じている。1年前のわれわれを振り返るとどうか? 業界標準の技術を使ったサーバの世界からは遠ざかっており、Solarisは前時代的なものとして後塵を拝してきた。ユーザーの地位回復を求めて過去3〜4年ほど、もがいてきたのがわれわれだ」と述べ、同社の過去の戦略を反省した。サンはこの反省を教訓に、2003年に米AMDのOpteronプロセッサを搭載した初のサーバを投入した。サンのOpteron搭載サーバの出荷は年率105%ペースで伸びているという。

 Galaxyの特徴は「エンタープライズ業務に求められる機能をすべて凝縮した唯一の1Uサーバ」(シュワルツ氏)。競合製品が複数台のサーバで行っている処理を、Galaxyは1台で賄うという。サーバ統合や省スペース化をはじめ、電力コストや廃熱設備の削減、導入/管理コストの低減が可能だという。1Uサイズのコンパクトな筐体ながら、ファンなどのコンポーネントのホットスワップが可能な信頼性の高さもポイントだ。

 3モデルのうち、高性能モデルのX4100とX4200はOpteron 248プロセッサと1GBメモリを搭載し、そのほかに電源ユニットとサブのサービスプロセッサ、Solaris 10を内蔵する。X4100とX4200の違いはサイズと価格で、X4100が1Uサイズの筐体で2195ドルから、X4200が2Uサイズの筐体で2595ドルからとなっている。X2100はエントリモデルで、最大2プロセッサ構成が可能な1Uサーバ。Opteron 145プロセッサと512MBメモリ、Solaris 10を搭載して基本構成価格が745ドルとなっている。

(鈴木淳也/Junya Suzuki)

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米サン・マイクロシステムズの発表資料

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