レッドハットがISV支援プログラムを強化
Linuxの幅広い浸透には「対応アプリケーションの拡大が不可欠」
2007/11/06
レッドハットは11月6日、ISV(独立系ソフトウェアベンダ)を対象とする新しいサポートプログラム「Red Hat Ready ISV パートナープログラム」を開始した。テクニカルセンターを開設して検証環境を提供するほか、技術支援を通じて、Red Hat Enterprise Linux上での業務・業種アプリケーションの拡大を目指す。
同社はこれまでも、OEMパートナーを対象とした「プレミアOEMパートナー」プログラムのほか、システムインテグレータ向けの「アドバンスド・ビジネス・パートナー」「レディ・ビジネス・パートナー」といったパートナープログラムを展開してきた。またISV向けにも、検証環境へのログインIDを発行するサブスクリプションを中心とした支援プログラムを提供している。
Red Hat Ready ISV パートナープログラムは、この取り組みを強化し、Red Hat Enterprise Linux上で動作するアプリケーションの拡大を狙うものだ。特に、CRMやERPといった業務アプリケーションや金融系や製造系、地方自治体向けの業種アプリケーションを提供するベンダを支援し、対応アプリケーションの拡大を図るという。
同社マーケティング パートナービジネス統括本部長の纐纈昌嗣氏は、商用UNIXと比べ「Red Hat Enterprise Linux 5.1は機能的には遜色ないし、サポートの部分が気に掛かるという声にはOEMパートナープログラムを通じて安心を提供できている。つまり、下支えの部分は大丈夫だ」と述べる。しかし、アプリケーションの部分はまだ薄いと同氏。特に、市場をミットレンジから上へ、ミッションクリティカルな分野へ広げることを考えると、対応アプリケーションの拡大は不可欠だとした。
Red Hat Ready ISV パートナープログラムでは、同社内に新設したテクニカルセンターに15台のサーバを用意し、ISV各社によるアプリケーションの検証/ポーティングを無償で支援する。センターには特に日本で要望の高いというItanium搭載のIAサーバを用意するほか、AMD製CPUを搭載した機種も追加していく計画だ。また、センターにエンジニアが常駐して技術サポートを提供するほか、必要に応じて有償のテクニカルコンサルテーションなども行う。さらに、同社製品に関するセミナーを毎月、定期的に実施していく予定だ。
現在、Red Hat Enterprise Linuxの対応アプリケーションは、134社から459種類が提供されている。纐纈氏は今回のプログラムを通じて、比較的小規模なISVパートナーも含めて後押しし、対応アプリケーションの裾野を広げていきたいとしている。
「アプリケーションも含めたエコシステムを充実させることによってはじめて、Linuxは幅広い用途で使われるようになる」と纐纈氏は述べ、1年間で200社、800アプリケーションへの拡大を目指す。
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