[Analysis]

2003年の攻撃準備を整えるITベンダの動向は?

2003/01/07

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 イラクに対する米国の攻撃準備が着々と整いつつあるように、2003年のIT業界にも、多くの企業が新たな戦いに備えて攻撃体制を整えようとしている。

 今年最大となる攻撃準備を早くも整えているのはマイクロソフトだ。Windows .NET Server 2003の出荷を控え、ベータ版の公開も済んで出荷も間近だといわれている(出荷予定日の公式発表はまだ行われていない)。それに続き、Officeのバージョンアップや.NET Enterprise Serversなども控えている。

 迎え撃つ形のサン・マイクロシステムズは、同社が中心となって推進しているリバティ・アライアンスの実現を推進する。今年はサン以外にも、エントラスト、ノベル、RSAセキュリティなどのビッグネームから製品が登場する予定。また、サンはマイクロソフトの大きな収入源であるOfficeに対抗するStarSuiteによるデスクトップ市場への侵攻を昨年から静かに進めている。

 ハードウェア市場は、混とんの度合いを一層深める公算が高い。注目度の高いストレージ分野で各ベンダが開発を進めるバーチャルストレージ機能、IPストレージ機能などが、ハードウェア機能というよりもソフトウェアで実現する機能だからだ。そのため、EMC、ヒューレット・パッカード、コンパック、サンなどストレージベンダは今年、管理ツールベンダなども巻き込んだソフトウェア市場での競争に進出するだろう。

 サーバ分野では、開発競争が激化する。一般的な2〜4Wayまでのサーバはコモディティ化が進み、付加価値のためには4Way以上のSMP、NUMA、ブレード、そしてグリッドなどのテクノロジの進化と、オートノミックに代表される自律的な構成管理を実現しなければならないからだ。

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