[検証実験]Webシステム開発の効率化を検証する

第2回 仕様変更とフレームワーク効果




データベースの準備

 テーブルの構成は、以下のようになります。サンプルソースコードを展開してできた dbディレクトリに、参考のスクリプトがあります。適宜ご利用いただき、テーブル作成とデータ登録をしてください。

テーブル構成(クリックすると拡大します)

Forteで開発するための準備

 ダウンロードしたサンプルコードをForte上で開発できるようにします。そのために、Forteの新規プロジェクトとして取り込みましょう。Windows環境の場合を例に取って説明します。

1 サンプルソースコードを展開してできたcalorieディレクトリを、Forteのプロジェクト用ディレクトリ(前回からの環境の例では F:\develop)にコピーします。

2 コピーしてできた calorieディレクトリ下の、<WEB-INF>-<lib>ディレクトリに、以下のファイルをコピーします。
  ・WDC 試用版ファイル(WDC_SE.jar)
  ・使用するデータベース用のJDBCドライバ

Forteでの取り込み

 Forteを起動し、準備したソースコードを取り込みます。

1 「プロジェクト」メニューから「プロジェクトマネージャ」を開き、新規プロジェクトを作成します。今回の例ではプロジェクト名はcalorieです。

2 新規プロジェクトが開かれ、[エクスプローラ]ウィンドウでは[ファイルシステム]タブの画面が表示されます。この画面のファイルシステムのところで右クリックし、「ディレクトリをマウント」を選びます(画面4)。

画面4 「ディレクトリをマウント」をクリック

3 先ほど準備したcalorieディレクトリを選んでマウントします(画面5)。「Webモジュールをマウント」 というダイアログが表示されますので、「了解」をクリックします(画面6)。続けて「ファイルMainServlet.javaをサーブレットに変換できません」というダイアログが表示されますが、問題ありませんので「了解」をクリックします(画面7)。

画面5 「calorie」ディレクトリを選んでマウントする
画面6 無視して「了解」をクリック
画面7 無視して「了解」をクリック

 calorieディレクトリ以下を展開して表示すると、画面のようになります。この画面は、OracleのJDBCドライバclasses12.zipを使う場合の例です。

画面8 calorieディレクトリ下の構造

サンプルアプリケーションの構造

 ここで、サンプルアプリケーションの構造について説明しましょう。WDCでアプリケーションを作る場合、基本的には次の4つの要素を作ります。

・サーブレットクラス アプリケーションで1つだけ用意
・Queryクラス アプリケーションの画面ごとに1セット用意
・Formクラス
・JSP

 今回のサンプルは3つの画面を持っていますので、Query、Form、JSPの3セットを持つことになります(図1)

図1 サンプルアプリケーションの構造

 それぞれの要素で、主に何を記述するかを説明します。

  • サーブレットクラス
    セッションを開始するための条件と、開始後に必要となる設定を記述します。

  • Queryクラス
    その画面で使うDBデータを取り込むための、SQL文を記述します。

  • Formクラス
    DBから取り込んだデータを表データとして保持しているので、それをWebの画面としてどう表示するかの設定と、データの値を使ったビジネスロジックを記述します。

  • JSP
    表示画面の内容を記述します。

図2 それぞれの要素が行うこと

 図2は、画面1のQuery、Form、JSPの関係です。画面1が表示され、ユーザーがメンバー登録するまでを例に取って、動きを見てみましょう。

  1. DBのデータが、Queryクラスの SQL文によって、Formクラスの表データオブジェクトに自動的に取り込まれます
  2. 表データの値はWeb入出力用オブジェクトを通してHTMLに変換され、JSPから呼び出されて、画面に表が表示されます
  3. ユーザーが新たにメンバー登録を行うと、入力フィールドの値はWeb入出力用オブジェクトを通して、表データを更新します
  4. 更新SQLが自動的に生成、実行され、更新された表データの値が、DBに反映されます

 それぞれのソースについては、Forte上でご確認ください。JSPファイルは、マウントしたディレクトリ(今回の例では、F:\develop\calorie)の直下にあります。サーブレット、Query、Formの各ソースファイルは、<WEB-INF>-<クラス>以下を展開していくと、最後の<calorie>のところに表示されます。

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 INDEX

[検証実験]Webシステム開発の効率化を検証 第2回

  Page1
カロリー計算アプリケーション
環境を準備する 
  Page2
データベースの準備
サンプルアプリケーションの構造
  Page3
Webモジュールの生成と配備、実行
  Page4
仕様変更に対応する
  


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